仁川国際空港に並ぶ大韓航空とアシアナ航空の旅客機(c)news1
仁川国際空港に並ぶ大韓航空とアシアナ航空の旅客機(c)news1

【11月03日 KOREA WAVE】韓国・韓進グループのチョ・ウォンテ(趙源泰)会長が、持ち株会社「韓進KAL」の株式370億5000万ウォン(約43億6100万円)分を買い増す。計画通り取得すれば、会長と特別関係者の持ち分は20.57%から21.05%に、友好株主を含めると39.78%に拡大する。

第2位株主の湖畔グループが株式を追加取得し、経営権争いへの懸念が浮上していた。ただ、今回の買い増しにより、湖畔が経営権を握る可能性は低くなったとの見方が出ている。

金融監督院の電子開示システムによると、チョ・ウォンテ氏は11月2日、「責任経営の強化」を目的に普通株32万5000株を1株11万4000ウォン(約1万3400円)で取得すると開示した。12月3日から30日間、時間外の大口取引で買い付ける。大韓航空の関係者は「従来から計画していた株式取得を開示したもので、湖畔側の動きとは無関係だ」と説明した。

取得後の保有株数は419万4612株となり、持ち分は5.75%から6.23%に上昇する。会長側は現在、デルタ航空の14.90%、LXパントスの3.83%などを合わせ、約39.3%の友好持ち分を確保している。

湖畔グループは最近の市場買い付けで、会長と特別関係者の従来の持ち分20.57%をわずかに上回った。その後、公正取引委員会に企業結合を届け出て、審査を受けている。2022年に投資ファンドKCGIの持ち分を取得し、第2位株主となってから約4年となる。追加取得後の正確な保有比率は未公表だが、20%台前半と推定される。6月末時点では19.83%だった。

湖畔の持ち分を21%と仮定すると、従来の会長側の39.3%を超えるには約18.3ポイントの積み増しが必要だ。記事が示す株価水準では1兆6000億ウォン(約1883億2000万円)以上の資金を要する。少数株主の持ち分は15.52%で、全て取得しても届かない計算になる。

最大の焦点は、韓国産業銀行が保有する10.58%の行方だ。同銀行は2020年、大韓航空によるアシアナ航空買収を支援するため、韓進KALの増資に5000億ウォン(約588億5000万円)を投じた。別途取得した大韓航空の交換社債3000億ウォン(約353億1000万円)は2025年12月に償還された。2026年末に両社の統合作業が完了すれば、投資目的は事実上達成されるため、証券業界では公開競争入札による持ち分売却の可能性が高いとみている。

湖畔による韓進KAL株の累計買越額は7月時点で8782億ウォン(約1033億6400万円)。持ち分が20%を超えても保有目的は「純投資」のままで、開示負担や市場の警戒を避ける戦略との見方もある。湖畔建設は2015年、アシアナ航空の親会社だった錦湖産業の買収に単独で応札したが、実現しなかった。今回の動きにも、創業者キム・サンヨル氏の航空業進出への意欲や、建設業の不振を補う成長分野を求める事情があるとみられる。

一方、航空業界では湖畔に航空事業の経験がないことを懸念する声がある。航空業は燃料価格や為替、労使関係の影響を受けやすく、安全管理、海外航空会社との関係、防衛事業など幅広い専門性が必要となる。業界関係者は、産業銀行の持ち分売却では価格だけでなく、買い手の専門性と公共性も考慮し、政府介入との批判を招かないよう、原則と日程を透明に公開する必要があると指摘した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News