【11月3日 AFP】欧州の少なくとも9か国で2日、スーパーマーケットを標的としたサイバー攻撃とみられる事案が発生した。冷蔵・冷凍設備の温度が夜間に上昇し、一部の小売業者が食品の廃棄を余儀なくされている。欧州連合(EU)は、域内の食品供給網を意図的に混乱させようとする試みだと警告した。

不具合が報告されたのは、ベルギー、エストニア、フィンランド、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガル、スウェーデンのスーパーマーケット。

フランスでも3週間前、サイバー攻撃により食料品店に被害が生じ、数百店舗が傷んだ商品を廃棄する事態となっていた。

いずれの事件についても、犯行声明は出されていない。

EUのクリストフ・ハンセン農業・食料担当委員は、一連の事件を「非常に深刻に受け止めている」とし、「これらは、われわれの食品供給網を混乱させ、消費者の信頼を損なおうとする意図的な試みで、真剣に受け止めなければならない警告だ」と述べた。

ベルギーは特に大きな被害を受けた国の一つで、数十店舗で冷蔵・冷凍設備の故障が報告された。連邦検察当局は捜査を開始した。

カルフールのベルギー部門の広報担当者は、「サイバー攻撃だ。それ以外に理由は考えられない」とコメントした。ベルギー国内の約700店舗のうち、約15店舗で不具合が発生したという。

家具大手イケアも、ベルギー南部モンスの店舗がサイバー攻撃を受け、冷凍設備内の温度が上昇したと明らかにした。

この他、エストニアでは、スーパーマーケットの冷蔵・冷凍設備内の温度が50度に引き上げられる事案が確認されたと国営放送が伝えた。

スウェーデンのコープは、約800店舗のうち6店舗で被害が発生したとし、「サイバー関連の問題だったことを確認している」とAFPに述べた。また被害を受けた店舗では、最新の高速通信規格「5G」ではなく、「4G」回線を使用していたため、ハッカーの攻撃を「受けやすい状態」にあったと説明した。(c)AFP