ソウル市内のチキン店=2026年10月1日(c)NEWSIS
ソウル市内のチキン店=2026年10月1日(c)NEWSIS

【11月03日 KOREA WAVE】韓国でラーメンやフライドチキンの価格が、この5年間で消費者物価全体より大幅に上昇する中、公正取引委員会が食品分野の談合疑惑を相次いで調査している。生活に身近な品目の談合を調べるのは競争当局の役割だが、値下げを促すための企業への圧力との批判を避けるには、具体的な証拠による違法行為の立証が欠かせない。

国家データ庁の国家統計ポータルに基づく分析では、2026年1~9月の消費者物価指数は、ラーメンが平均127.29、チキンが131.53で、2021年同期よりそれぞれ25.9%、28.7%上昇した。同期間の消費者物価全体の上昇率は17.0%。ラーメンは8.9ポイント、チキンは11.7ポイント上回った。指数は2020年の平均価格を100として算出している。

チキンは2022~2025年の4年連続で、年間上昇率が全体物価を上回った。ラーメンは2024年に3.4%下落したものの、2025年には5.0%上昇し、年平均指数は下落前の2023年を超えた。2026年9月の前年同月比上昇率はラーメン2.0%、チキン1.7%で、全体の2.9%より低かった。足元の上昇は鈍化しても、数年間で積み上がった負担は残っている。

イ・ジェミョン(李在明)大統領は食品価格の安定と談合への対応を求めてきた。9月30日には、鶏肉価格が下がってもチキンの価格は下がらないという趣旨の記事を共有し、「一度点検してみる」と表明した。その後、公取委はチキン業界への立ち入り調査を開始。重点調査企画団も、加工食品に続いてラーメンの談合疑惑の調査に着手した。

生活に密接な分野を優先する方針は、競争政策の目的に沿うとの評価がある。高麗大学法学専門大学院のイ・ファン教授は「競争政策の目的は消費者の利益を高めることで、その中核が談合への対応だ。生活が厳しい時期に集中するのは、原則として当然で望ましい」と述べた。ただし、価格が上がったという事実だけでなく、競合企業間に違法な合意があったことを十分な証拠で示す必要がある。イ・ファン氏は「重要なのは疑惑に実体があるかだ。どれだけ十分な根拠に基づいて調査し、成果を出すかに注目すべきだ」と指摘。「違法行為の摘発ではなく、企業への間接的な圧力を狙うなら問題がある」と強調した。

調査対象や手法の選択には裁量があるが、法が定める目的と適正な手続きに従わなければならない。調査そのものが企業の負担となるため、着手の根拠や方法の合理性も問われる。公取委出身者は「公的な決定は、状況が変わっても、裁判所でも支持されるものでなければならない。処分が覆れば、結果として企業に免罪符を与えかねない」と指摘した。情報交換による談合の規定についても、明文の根拠ができたことと、適用要件を満たすことは別問題だと説明。裁判で立証の不足が明らかになれば補い、次の法執行に反映すべきだとした。

公取委は、疑惑を分析して調査を始めたと説明している。関係者は「調査前に違法と断定はできない。確保した資料を検討し、法違反の有無を判断する」と述べた。企業負担への懸念については、以前からある批判と認識しており、可能な限り疑惑を分析したうえで調査に臨んでいると説明した。

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