水原のKTウィズパークで、無線通信網の自律運用技術を検証する様子(c)KOREA WAVE
水原のKTウィズパークで、無線通信網の自律運用技術を検証する様子(c)KOREA WAVE

【11月03日 KOREA WAVE】韓国通信大手KTは11月2日、サムスン電子と共同開発した人工知能(AI)による無線通信網の自律運用技術を、水原の野球場「KTウィズパーク」で検証したと発表した。特定の基地局に集中する通信を周辺の基地局に分散し、混雑した基地局の負荷を最大16%削減したという。

メガ・ニュース(MEGA News)のパク・スヒョン記者の取材によると、基地局間の通信量の偏りも最大34%改善した。実際の通信網の設定を変える前に、仮想環境で調整の効果を予測し、確認してから反映する仕組みだ。

技術の基盤となるのは、実際の無線通信網をデジタル空間に再現するKTの「AIセルツイン」だ。現実の環境を仮想空間に再現する「デジタルツイン」の技術を使い、利用者の移動やデータ需要の変化が通信網に及ぼす影響を事前に調べられる。

両社はこの基盤にAIによる運用技術を組み合わせた。利用者の分布や利用状況、通信網の状態、利用者が感じる通信品質などを総合的に分析して調整案を導き、仮想環境で効果を確認したうえで実際の基地局に適用する。あらかじめ定めたルールや一部の指標に基づく従来の自動化とは異なるという。

実証は7月から約3カ月間実施した。球場で収集した通信網の情報を仮想環境に反映し、AIに学習させた。

野球場は観客の入退場が特定の時間帯に集中し、試合中も動画の視聴や共有が活発なため、通信需要が大きく変動する。観客が密集する場所でデータ利用が増えると、一部の基地局に処理が集中しやすい。

両社はホームゲーム中に技術を適用し、混雑した基地局から隣接する基地局へ通信が分散する効果を確認した。仮想環境での予測結果も、実際の通信網で測定した結果と高い水準で一致したという。

両社は秋の野球の試合でも実証を続け、今後は球場以外のさまざまな通信環境へ適用を広げる方針だ。

(c)KOREA WAVE/AFPBB News