【11月2日 CGTN Japanese】第33回楊凌農業ハイテク博覧会(China Yangling Agricultural Hi-Tech Fair)が10月25~29日、中国北西部の陝西省で開催されました。会場では、200ムー(約13.3ヘクタール)を超える近代的なドラゴンフルーツ栽培基地が注目を集めました。

ドラゴンフルーツは熱帯果物で、中国では主に広西チワン族自治区、広東省、海南省などで栽培されています。北緯34度に位置する陝西省楊凌では、農業技術を活用し、南方の果物を、従来の産地より北の地域で栽培するという課題を克服しました。

現地で紹介された独自開発品種の「秦紅龍」は、丸みのある果実と大きく広がった鱗片が特徴で、1個の重さが500グラムを超えることもあります。関係者によると、この品種は時期をずらしながら繰り返し実をつけるため、温室では5月から翌年1月まで収穫できます。ほぼ毎日、新鮮な果実を収穫できるといいます。

現在、現地ではドラゴンフルーツ28品種を育成しています。この地域は昼夜の寒暖差が大きく、糖分が蓄積されやすいため、測定した糖度の多くが19度を超えています。

こうした地域での栽培を支えているのが、スマート温室システムです。換気、巻き上げ設備、灌漑など5つの技術を組み合わせており、作業員は温度、湿度、光量をリアルタイムで確認できるほか、設備を遠隔操作することもできます。画面を操作するだけで、温室の天井に設置された巻き上げ装置が自動的に保温シートを下ろし、冷気の侵入を防ぎます。また、果樹の生育段階に応じて水と肥料の配合を自動調整し、精密な点滴灌漑を行うことも可能です。

収穫されたドラゴンフルーツは生鮮品として販売されるほか、酒、ドライフルーツ、ジュースなどの加工品にも利用されます。農業ハイテク博覧会というプラットフォームを活用し、中国各地への販売や海外輸出も進めています。

中国では現在、ドラゴンフルーツのほか、バナナ、パパイア、パイナップルなどを中心に、南方の果物を、従来の産地より北の地域で栽培する取り組みが進んでいます。また、ナツメの一種である青ナツメ、グアバ、レンブなどの熱帯・亜熱帯果物も導入され、栽培に成功しています。

今回の楊凌農業ハイテク博覧会には、51の国・地域から2200以上の農業研究機関や農業関連企業が参加し、来場者数は延べ122万人に達しました。成約したプロジェクトの投資総額は329億3000万元(約7778億7000万円)、会場での取引額は2億9500万元(約69億6000万円)となりました。

同博覧会は1994年の初開催以来、地域の農業技術交流会から国家5A級の総合農業展示会へと発展し、現在では中国農業の対外開放を象徴するプラットフォームの一つとなっています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News