労働新聞(c)news1
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【11月02日 KOREA WAVE】3年連続で3%台の成長を記録した北朝鮮経済について、ロシアのウクライナ侵攻に伴う戦争特需による一時的な現象にすぎないとの分析が出た。成長が軍需産業や重工業に偏り、終戦後に再び不況に陥る可能性があるという。

韓国国家情報院傘下の国家安保戦略研究院が公表した報告書によると、北朝鮮の2025年の実質国内総生産(GDP)成長率は3.5%。2023年の3.1%、2024年の3.7%に続く成長となった。執筆したイム・スホ責任研究委員は「国民経済の好況ではなく、戦争特需とインフレ税で築いた政権財政の一時的な好況であり、収奪的な成長にすぎない」と指摘した。

イム・スホ氏は、北朝鮮が2023年8月からロシアに輸出した軍需物資と、2024年10月から派遣した兵力の累積経済価値を、2025年末時点で約110億ドル(約1兆7300億円)と推計。2026年も前年並みの輸出と派兵が続けば、年末には約160億ドル(約2兆5200億円)に達すると見込んだ。

ただし、軍需部門の収益を同部門内で使う北朝鮮の構造上、民間経済への波及は限られるという。軍需経済は1970年代初めから内閣が管理する民生経済と分離され、キム・ジョンウン(金正恩)総書記の下でも原則は維持されている。特需で得た外貨は、大量破壊兵器や通常兵器に関する技術・部品・資材の調達、軍事研究施設の拡充などに主に使われているとされる。さらに、不足する電力や原料、燃料、資材、労働力を地方や民生部門、市場から軍需生産に振り向けているという。韓国銀行によると、2025年の北朝鮮の重化学工業は7.8%、建設業は6.3%成長し、全体をけん引した。イム・スホ氏は、砲弾や施設の生産量が増えても住民の暮らしの改善にはほとんどつながらないと指摘した。

大量の通貨発行も問題視した。北朝鮮は賃上げや「地方発展20×10政策」の資金を賄うため、北朝鮮ウォンや代用通貨の「トンピョ」を大量発行。過剰な資金供給が通貨安と物価高を招き、庶民の生活を圧迫したと分析した。報告書では、2024年1~3月期から2026年7~9月期までに、市場の対ドル相場は646.5%、対人民元相場は697.2%上昇した。米は599.4%、トウモロコシは447%、豚肉は368.3%、ガソリンは527%、軽油は669.8%値上がりしたという。

夜間の明るさを好況の根拠とする見方にも疑問を呈した。米コロラド鉱山大学の研究グループによる衛星分析では、北朝鮮の夜間の光は新型コロナ対策の封鎖期に当たる5年前の3倍になった。一方、韓国銀行の統計では発電量は2022年の264億キロワット時から2025年には251億キロワット時へ減った。電力は平壌の高層住宅や指導者礼賛施設の照明、軍需工場、港湾、製鉄所などに集中しているという。イム・スホ氏は「衛星が軍需工場の熱気や宣伝用ネオンを成長として記録する一方、その背後には電力供給が減った地方住民の暗闇がある」と述べた。

現在の成長を支える露朝協力を「人工呼吸器」に例え、終戦や停戦でロシアの砲弾需要と見返りの供給が止まれば、増設した軍需生産ラインや地方工場が「鉄くずになりかねない」と警告した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News