ソウル市江西区の集合住宅の廊下に、密封されずに放置された4つのごみ袋=2026年10月20日(c)NEWSIS
ソウル市江西区の集合住宅の廊下に、密封されずに放置された4つのごみ袋=2026年10月20日(c)NEWSIS

【11月02日 KOREA WAVE】韓国で生活ごみの訪問回収サービスを利用する一部の住民が、ごみ袋を密封せず、共用廊下に長時間放置した結果、近隣住民が悪臭や害虫の被害を訴えるケースが増えている。ごみを自分で捨てに行く必要がない便利さの一方、利用者へのルール順守の呼びかけや、業者による管理を強化すべきだとの指摘が出ている。

近隣住民からは「隣の家がチキンの骨や生理用品の入ったごみ袋を開けたまま2~3日放置し、廊下に腐敗臭が漂ってショウジョウバエが飛び回っています」、「生ごみも普通のごみも一緒に入れた袋をきちんと縛らずに出しているので、ゴキブリが集まりました」との声が上がる。

訪問回収サービスは、利用者が料金を払い、指定の袋に入れたごみを玄関前に出すと、業者が訪問して回収する仕組みだ。ごみを分別して指定場所まで運ぶ必要がなく、最近は単身世帯など若者を中心に利用されている。問題は、一部の利用者が回収まで袋を長時間放置したり、きちんと密封しなかったりして、共用スペースを使う近隣住民に迷惑をかけていることだ。

ソウル市江西区のある集合住宅では、全16階のうち4つの階で玄関前にごみ袋を出している住戸が確認された。このうち3カ所では袋の口が開いたままで、中身が見えていた。いずれも訪問回収業者が提供する袋だった。袋に近づくと、腐った食品のにおいが鼻を突いた。開いた袋の中には油の付いたチキンの箱や食べ残したブラウニーなどが見えた。袋の口を少しめくるとショウジョウバエの群れが飛び立ち、周囲の壁にも数十匹が止まっていた。

近隣住民の31歳の女性は「隣が出したごみのせいで廊下にショウジョウバエが発生した。玄関を出入りするたびに虫が家の中まで入ってきて、とても不快だ」と話した。別の集合住宅に住む25歳の住民も「向かいの家がごみを出すたびに廊下が食べ物の腐ったにおいでいっぱいになる。ひどい時は家の中まで入ってくる」と訴えた。

建物の管理人も繰り返される苦情に頭を抱えている。ソウル市西大門区の集合住宅で働く56歳の管理人は「廊下の生ごみについて隣人から苦情が入ると、玄関前にごみを出さないようメモを貼る。それでも解決せず、私たちが消毒薬をまいている」と話した。

一方、利用者は、狭い住居空間を効率的に使え、指定場所までごみを運ばなくて済む点をサービスの利点に挙げる。実際、訪問回収サービスは成長している。新興企業の分析会社「革新の森」によると、ある業者の月間取引件数は2025年9月の6万8000件から2026年9月には16万4000件へと141%増加。別の業者も同期間に6万3000件から17万件へと170%増えた。

市場が拡大する中、ごみ出しのルールを利用者に守ってもらうことだけに頼る管理には限界があるとの指摘が出ている。業者は「定められた回収時間の前に袋の口を縛って出してほしい」と案内しているが、密封しなかったり長時間放置したりする行為への制裁は十分ではない。

乙支大学のヤン・ヨンチョル教授は「生ごみはゴキブリやネズミの格好の餌になる。ノミやダニなどの寄生虫が増え、サルモネラ菌による食中毒などの感染症のリスクも高まり得る」と説明した。

仁荷大学のイ・ウンヒ名誉教授は「業者は自社のサービスによる問題が発生しないよう、より精緻にサービスを設計すべきだ。一部の利用者の不注意による問題として片付けることはできない」と指摘した。世宗大学のキム・デジョン教授は、正しいごみの出し方や注意事項を明確に案内し、繰り返しルールに違反する利用者のサービス利用を制限するなどの措置を検討すべきだと述べた。

業者の関係者は「利用者だけでなく、同じ空間を使う近隣住民の不便も最小限に抑えるよう努めている」と説明。中身が漏れないジッパー付きの密封袋の提供や、被害を受けた住民への補償などを検討していると話した。

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