自立支援事業への年別再参加人数(c)MONEYTODAY
自立支援事業への年別再参加人数(c)MONEYTODAY

【11月01日 KOREA WAVE】韓国で生活保護などを受ける人の自立を支援する就労事業に、毎年5万人以上が参加しているものの、受給から抜け出した状態が続く人は2~3%程度にとどまることが分かった。受給を脱した人の4人に1人は翌年、再び受給者となっており、自立支援の役割を十分に果たせていないとの指摘が出ている。

韓国与党「共に民主党」のホ・ジョンシク議員室が韓国自活福祉開発院から入手した資料によると、自立支援就労事業の参加者は2023年の5万907人から、2024年は5万4379人、2025年は5万7865人へと13.7%増加した。政府が生活保護受給者や、その一歩手前にある低所得層の認定基準を緩和し、対象者自体が増えた影響が大きいという。政府は自立の基盤を強めるため、事業参加者への給与を引き上げ、自治体とともに自立成功金も支給しているが、受給を脱した人は毎年減少している。

参加者のうち受給を脱した人は2023年が2043人、2024年が1823人、2025年は1659人で、18.8%減った。さらに、毎年その約25%が翌年、再び受給者となった。受給から抜け出した状態が続いた人は年1200人余りで、直近3年間の平均参加者約5万4000人に対し2.4%にとどまる計算だ。一方、開発院は再受給の割合が高い理由を具体的には調べていない。「自立支援情報システムで該当資料を集約しておらず、確認が難しい」と説明している。

政府は受給脱却率が低下する理由の一つとして、参加者の高齢化を挙げる。保健福祉省の関係者は「自立の基盤を支える目的で設けられたが、60代の割合が増えている」と説明。20代については、自立に向けた能力向上が必要だとの要望が続いているという。自立支援就労は、事業への参加を条件に生活給付を受ける18~64歳の人や、働くことを希望する一般受給者、低所得層などが対象だ。自立能力の評価点が一定基準に達しない人は、政府が財政支援する公共就労の形で働く。開発院の2024年の標本調査では、参加者の67%が50代以上だった。ただ、20~40代も割合は減ったものの、参加者全体が増えたため、実数は増加する傾向にある。

低所得者らの起業を支援する「自立企業」も長続きしていない。自立企業は、構成員の3分の1以上が生活保護受給者で、自治体の審査を経て指定される企業だ。原則3年、最長5年間、人件費や社会保険料の一部などの支援を受けられる。2023~2025年に閉業によって認定を取り消された自立企業は計129社で、このうち49社(38%)は運営期間が3年以下だった。業種別では飲食店が43社と最も多く、食品製造、流通・販売、配送・運転なども含まれた。開発院は閉業の詳しい理由や、閉業時の従業員数、そのうち生活保護受給者や低所得層が何人だったかも確認していないという。

ホ・ジョンシク氏は「受給から抜け出しても4人に1人が1年で戻っているのに、なぜ戻るのかすら把握できていない」と指摘。就労先の数を増やすだけでなく、民間の労働市場につながる職業訓練や受給脱却後の支援、再受給の原因分析を強化する方向に政策を転換すべきだと強調した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News