トランプ米大統領に天馬塚金冠の模型を贈るイ・ジェミョン(李在明)韓国大統領=2025年10月29日(c)news1
トランプ米大統領に天馬塚金冠の模型を贈るイ・ジェミョン(李在明)韓国大統領=2025年10月29日(c)news1

【11月01日 KOREA WAVE】韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領が慶州でトランプ米大統領に天馬塚の金冠の模型を贈ってから1年が過ぎた。米韓同盟の「黄金期」を開こうという贈り物に、トランプ氏は「必要なことがあれば、いつでも言ってほしい」と繰り返したという。その言葉を具体的な協力につなげられたのか、韓国外交の成果が問われている。

トランプ氏は当時、韓国が長年求めてきた原子力潜水艦の建造を承認。2025年11月の共同説明資料には燃料調達への協力に加え、米国法と米韓原子力協定に基づく平和目的の濃縮・再処理手続きへの支持も盛り込まれた。

しかし現在、対米投資やホルムズ海峡への対応など、韓国への要求が積み重なる一方、韓国側が求める協力は進んでいないとの評価も出ている。ミシェル・スティール駐韓米大使は同盟の現状を「乱気流」に例え、チョ・ヒョン(趙顕)外相はシートベルトをしっかり締めれば問題ないと応じた。

安全保障分野では、政府が米韓の情報協力に「多少の制約」があると認めた。戦時作戦統制権の移管などを調整する定例の米韓安保協議会(SCM)は、28年ぶりに開催が翌年に持ち越される。原潜などを扱う後続協議も、6月初めの初会合以降、開かれていない。原潜建造は米議会の承認も必要な長期事業だが、次の段階に進む協議自体が止まっていることは別の問題だ。

経済面でも認識のずれがある。アラスカの液化天然ガス(LNG)事業について、韓国政府が採算性を検討中とする一方、トランプ氏は韓国による投資案件として紹介した。米政府関係者は7月、韓国政府がクーパンを標的にしているとして米企業への差別を主張。与党議員の査証発給問題も外相間で取り上げる懸案となった。

もっとも、SCM延期の公式理由は日程の重複で、両国は12月に国防相会談を先に開くことで合意している。国家情報院の派遣職員は査証を得て勤務し、国会国防委員長にも10月31日に公用査証が発給された。全てを一つの原因に結び付け、同盟の破綻を語るのは早計だ。それでも、大統領府高官は対米投資に端を発した問題に、情報協力や企業問題が重なったと説明する。経済と安保を一体化して相乗効果を狙った首脳合意が、一方の停滞で他方も止まる構造を生んでいる。

米国の変化だけでは、韓国政府の責任は軽くならない。慶応大の西野純也教授は、日本には同盟に代わる「プランB」はないと指摘した。日本は対米投資を迅速に進める一方、ホルムズ海峡への派兵には法的制約を挙げて一線を引いた。

韓国も、何を解決すれば安保協議が再開するのか、米側の回答を引き出す必要がある。合意した投資は採算性と国内手続きを守りながら進め、ホルムズ海峡の安全への貢献も必要性と範囲を速やかに判断すべきだ。企業への法執行は根拠を説明し、不当な要求には線を引かなければならない。

最後の調整は首脳の役割だ。APECやG20などの機会に、安保協議の再開時期と投資を巡る相違を解消する日程を確認する必要がある。「堂々とした外交」「国益中心の実用外交」は、守った原則と獲得した協力で評価される。「必要なことは言ってほしい」という言葉を、今こそ具体的な実行日程に変える時だ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News