【10月31日 AFP】ローマ・カトリック教会の教皇レオ14世(71)は30日、人工知能(AI)エージェントに法的人格や権利を与えることに警鐘を鳴らし、その行動に対する責任は、開発した人間が明確に負うべきだと訴えた。

教皇は、世界の著名なAI専門家らを前に演説した。専門家らは、AIの将来や、科学界と公的機関の責任についての会合に参加するためバチカンに集まった。

教皇は「機械は道具であり、人間ではない」と述べた。

さらに「いわゆる人工知能は経験をすることも、身体を持つことも、喜びや痛みを感じることもない。人間関係を通じて成熟することもなく、愛や仕事、友情、責任が何を意味するのかを身をもって理解することもない」と続けた。

教皇は「今、こうしたシステムに権利、さらには法的人格さえ与えようと提案する人々がいる。こうした考え方は人間の責任を曖昧にし、被害を受ける人々が、顔の見えない存在と向き合わざるを得なくなる危険性がある」と警告した。

AIのリスクをめぐる議論はここ数か月、システムが許可されていない行動を取る事例が複数発生したことや、業界関係者が破滅的な事態を警告したことを受け、激しさを増している。

教皇はまた、AIの未来は「初めから決まっているわけではない」と述べ、人間には「その利用を導き、変更し、必要に応じて拒否する責任がある」と強調した。

教皇は、決してAIに委ねてはならない判断があると主張した。

「人命や自由、武力の行使に影響を及ぼす判断は、常に実効性のある、十分な情報と能力を備え、責任の所在が明確な人間による監督下に置かれなければならない」と述べ、殺傷能力を持つ自律型兵器の禁止を改めて呼び掛けた。(c)AFP