【10月31日 AFP】欧州連合(EU)の外相に当たるカヤ・カラス外交安全保障上級代表は30日、20か国・地域(G20)外相会合でロシアのセルゲイ・ラブロフ外相がウクライナ紛争について「うそ」を並べ立てたと批判し、ロシアには和平交渉に応じる用意がないと非難した。

カラス氏は米南部ジョージア州アトランタで開かれたG20外相会合の合間にAFPの取材に応じ、「ウクライナを含む主要な地政学的危機について話し合い、セルゲイ・ラブロフ氏にこの問題を直接突き付けることができた」と述べた。

さらに「当然ながら、彼は多くのうそや虚偽の主張を並べ立てたが、われわれはそれに反論することができた」と語った。

2日間の日程で開かれたG20外相会合へのラブロフ氏の出席は、米ロ関係の改善を浮き彫りにする一方、欧州の代表者との緊張を高めた。

11月にはウクライナ、ロシア、米国の3か国による新たな交渉が行われる見通しとなっている。

だが、カラス氏は、ロシアには和平交渉を進める用意があるようには見えないと指摘した。

「口先ではそう言っていたとしても、実際の行動が伴っていない」と述べ、「7月、8月、9月はウクライナの民間人にとって最も多くの犠牲者が出た月だった」と強調した。

さらに「交渉する用意があるのなら、実際の行動で示すべきだ。しかし、彼らにその用意がないのは明らかだ。全くもって明らかだ」と続けた。

また、特に黒海での停戦を実現するため、ロシアに圧力をかけ続けるよう呼び掛けた。

これに先立ち同日、G20外相らによる恒例の集合写真の撮影が中止された。外交筋はAFPに対し、一部の欧州当局者がラブロフ氏と並んで写真に納まることを拒否したと明らかにした。

撮影中止について問われたカラス氏は、ロシアがウクライナに対する戦争を開始した際、欧州の当局者らは国際的な場でロシアとの同席を常態化させないことで合意したと説明し、「われわれは方針を変えていない」と述べた。

一方、米当局者は、集合写真の撮影を中止したのは「儀礼的な写真撮影の機会が外交上の混乱の種になるのを避けるため」だったと説明した。

カラス氏は「現時点で、われわれが非常に明確なメッセージを発信できていないことは残念だ」と述べた。

ウクライナ紛争について、「われわれにとって、この戦争を終わらせるための圧力をかけるべき相手が侵略者(ロシア)であることは極めて明白だ」と強調した。(c)AFP