光州地裁での証言を終えたチャン・ユンギ被告の父親(c)news1
光州地裁での証言を終えたチャン・ユンギ被告の父親(c)news1

【10月29日 KOREA WAVE】韓国の女子高校生殺害事件で、チャン・ユンギ被告の父親である現職の警察幹部が10月28日、光州地裁に証人として出廷した。警察官として26年間勤務してきた父親は、息子の車内の血痕を拭き取り、損傷した成人向け人形「リアルドール」を捨てた経緯について、警察が必要な証拠を全て確保したと思っていたと説明した。

光州地裁は同日、公務上の秘密漏えいや証拠隠滅・隠匿のほう助などの罪に問われた光州光山警察署の元強力班長(58)と警察官(41)の第3回公判を開き、父親が証人として出廷した。

父親は公判後、被害者のイ・チェウォンさんに「申し訳ない」と謝罪した。その後、証拠隠滅などの理由についてはしばらく答えなかったが、「当時は正気ではなかった。こんなに優しい息子が、あんなことをしたなんて、私にも理解できなかった」と述べた。

証人尋問では、父親が息子の車や自宅にあった物を移動・廃棄した経緯が集中的に問われた。父親は後輩の警察官から車の鍵を受け取った後、血痕を拭き取り、車内の物を整理した。車にあった大型の結束バンドも持ち出していた。父親は「必要な物は全て持っていっただろうと漠然と考えていた」と説明。息子の自宅についても「警察が必要な証拠を確保したと思い、片付けた」と述べた。

自宅で見つけた損傷したリアルドール2体を分解して捨てた経緯も争点となった。検察側は、父親が捜査段階で「その瞬間、正気ではないと思った。人形だけでなく、家の中の状態などを見て、本当におかしくなったと思った」と供述した点を指摘。父親も性的な目的による殺人の可能性を念頭に置いていたのではないかと追及した。さらに、「普通なら、わざわざ胸の部分をくりぬいたり、太ももの辺りを裂いたりはしないだろう」という父親の過去の供述も取り上げた。

これに対し、父親は「息子が性的にゆがんだ考えを持っていると思ったか」と問われ、「そこまで深く考えなかった」と答えた。人形を別々の地域に分けて捨てた理由については、息子に関する誇張された内容や虚偽の情報がユーチューブやSNSに投稿されることを懸念したためだと説明した。

父親には刑法上の親族間の特例により、証拠隠滅罪は適用されない。一方、父親に捜査情報を伝えたり、証拠を隠滅したり、その行為を手助けしたりしたとされる警察官らは、現在も裁判を受けている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News