メローニ首相、暴力的な抗議デモ主導疑惑の活動家釈放を非難 「恥ずべき決定」
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【10月29日 AFP】イタリアの右派ジョルジャ・メローニ首相は28日、暴力的な抗議デモを主導しようとしたとしてテロ容疑で逮捕された活動家ユセフ・シヘル氏(30)について、裁判官が検察側の主張を退け、釈放を命じたことを「恥ずべき決定」だと非難した。
シヘル氏は10月24日に逮捕され、反政府運動「10月17日運動」のSNSアカウントを運営していたとして検察から訴追されていた。
この運動の名称は、10月17、18日に北部ミラノで行われた若者らの抗議デモに由来する。デモ隊は暴徒化し、店舗の略奪や破壊を行った。
検察はシヘル氏を「デモ中のテロ行為および組織的暴力を加重事由とする犯罪の扇動」の罪で訴追していた。
だが、イタリアメディアによると、ティツィアナ・ランドーニ判事は28日、シヘル氏が暴力を扇動したことは一度もないとして検察側の主張を退け、即時釈放を命じた。
メローニ氏はX(旧ツイッター)に投稿した動画で、「はっきり言おう。ミラノの予備捜査判事が逮捕の正当性を認めなかったのは、恥ずべき決定だと考えている」と述べた。
さらに「この決定は、自分たちの街や店が破壊される危険から善良な人々を守ろうと懸命に努力しているすべての人々」に対する「侮辱」だと非難した。
■「宣戦布告」
メローニ氏は、来年までに行われる総選挙を控え、欧米メディアから「極右」扱いされている自身よりもさらに右側に位置する新興極右政党「国家の未来(フトゥーロ・ナツィオナーレ、FN)」からの圧力にさらされている。
メローニ氏は司法が左派に偏向していると繰り返し非難している。
だが、今年3月に実施された、司法の独立性や自律性を制限する改革に関する憲法改正の是非を問う国民投票は、反対多数で否決された。
「10月17日運動」は10月24日にも同様の抗議デモを呼び掛けていたが、シヘル氏の逮捕を受け、同日のデモは前回より小規模で、おおむね平和的に行われた。
メローニ氏は28日夜、閣議後に質問を受け、「私の発言が攻撃だとは考えていない。むしろ擁護だと考えている」と答えた。
さらに「10月17日に起きたような事態の再発を防ごうと非常に献身的に取り組んできたすべての公務員の仕事を擁護するものだ。そして実際、同じ事態は再発していない」と続けた。
最初のデモが行われた後、30日のゼネストを控える中で、イタリア政府は多数の活動家を逮捕し、ミラノ中心部に軍を展開した。
「10月17日運動」のSNSページには、2011年のエジプト革命や米ニューヨーク・ウォール街で始まった抗議運動「オキュパイ・ムーブメント(占拠運動)」から着想を得たと記されている。
28日の時点でも、「国家はわれわれに小便をかけているのに、メディアは小便ではなく雨が降っているのだと信じ込ませている。メローニはこの国の未来に宣戦布告した。われわれはこの卑劣な現在に宣戦布告する」との文言が掲載されていた。
ミラノ検察庁は、「暴力的なデモを繰り返し行うよう公然と扇動した行為には、社会を不安定化させ、国民の間に恐怖を広める力を持つ、極めて象徴的なメッセージが込められていた」と主張している。
だが、AGI通信が配信した決定文によると、判事は「捜査対象者は暴力行為の使用にも、犯罪を構成するその他の行為にも一切言及していない」と判断した。(c)AFP