韓米安保協議を2027年初めに延期…戦時作戦統制権移管の年内目標設定に支障
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【10月29日 KOREA WAVE】韓国と米国は、11~12月に予定していた第58回韓米安保協議(SCM)を2027年初めに延期することで合意した。年をまたぐ延期は28年ぶり。今回の協議で戦時作戦統制権の韓国への移管目標年を定め、早期移管を加速させる考えだった韓国政府の構想に支障が生じる見通しだ。
両国は10月28日、フィリピンで開かれたカン・シンチョル(姜信哲)国防相とピート・ヘグセス米国防長官の会談で延期を決めた。翌29日の拡大ASEAN国防相会議への出席に合わせた会談で、カン・シンチョル氏の就任後、両氏が対面したのは初めてだった。
延期の背景には、8カ月以上続く中東戦争や11月3日の米中間選挙を理由に、米側が強く延期を求めた可能性が挙げられている。一方、移管の条件や時期を巡る両国の意見の隔たりが埋まらなかったとの見方もある。
SCMは1968年、パク・チョンヒ(朴正熙)大統領とジョンソン米大統領が、連合防衛能力の向上に向けて国防相会談を年次開催することで合意して始まった。同年に北朝鮮特殊部隊による青瓦台襲撃未遂事件と米情報収集艦プエブロ号の拿捕事件が相次ぎ、朝鮮半島情勢が緊迫したことが背景にある。これまで、1980年には前年の「12・12軍事クーデター」の影響で無期延期となり、事実上中止された。1998年には米軍のイラク空爆の影響で翌年1月に延期された。今回は、こうした過去の事例に匹敵する急変事態がない中での延期となった。
戦時作戦統制権の移管は、イ・ジェミョン(李在明)政権の主要な国防課題だ。両国は軍当局間の実務・軍事面の検討を経てSCMで方針を決め、移管計画を両国大統領に報告することにしている。両国はSCMの延期に伴い、12月にワシントンで国防相会談を開くことで合意した。具体的な日程や議題は未定だが、移管協議を継続する方針だ。
ただ、最近は移管の速度を巡る温度差が表面化している。在韓米軍のジェイビア・ブランソン司令官は10月13日、ワシントンでの対談で「条件に基づく移管を全面的に支持する」としつつ、「時間も条件の一つだ」と述べた。翌14日にも「条件が変わり、われわれの計画も変わったため、新たな基準が生じた」と発言した。ロシアとの接近で高度化した北朝鮮の軍事力を再評価し、韓国軍の能力も変化した環境に合わせて検証する必要があるとの趣旨と受け止められている。
ジェイビア・ブランソン氏は、大統領や国防長官が即時移管を命じれば従うとしながらも、条件や必要な中核能力が整わない状態で実施する危険性を説明すると強調した。米側では従来、中国へのけん制に向けて在韓米軍の運用の柔軟性を高めるため、韓国の意向に応じる姿勢も見られた。最近は、朝鮮半島で作戦の主導権を維持する方が対中けん制に有利だとの考えに傾いたとの見方もある。
韓国国防省は、両国防相が「適切な時期に円滑な移管が実現するよう緊密に協力する」ことで一致したと説明している。
両国は2014年以降、韓国軍の連合防衛主導能力、同盟の北朝鮮の核・ミサイルへの対応能力、地域の安全保障環境という3条件に基づき、移管手続きを進めている。韓国主導の将来の連合司令部の能力を3段階で評価・検証しており、2022年には第2段階の完全運用能力(FOC)の評価を終えている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News