放送メディア通信委員会の全体会議=同委員会提供(c)news1
放送メディア通信委員会の全体会議=同委員会提供(c)news1

【10月29日 KOREA WAVE】韓国の放送メディア通信委員会は、アプリ開発会社に特定の決済方式を強制したなどとして、グーグルとアップルに計637億1000万ウォン(約75億1000万円)の課徴金を科すことを決めた。2023年に処分方針を事前通知してから約3年を経ての制裁となった。プラットフォーム事業者への制裁の実効性を高めるため、課徴金の上限引き上げも検討する。

同委員会は10月28日、政府果川庁舎で全体会議を開き、電気通信事業法違反でグーグルに429億ウォン(約50億6000万円)、アップルに208億1000万ウォン(約24億5000万円)の課徴金を科すことを議決した。前身の放送通信委員会は2023年10月、両社に計680億ウォン(約80億2000万円)の課徴金を科す方針を事前通知していた。しかし、委員会の構成・運営上の問題などで議決が遅れていた。

委員会は課徴金に加え、禁止行為の中止、決済方針とアプリ審査手続きの改善、是正命令を受けた事実の公表を命じた。特に、開発会社がアプリ内の外部リンクから別の決済手段を提供できるようにする。

今回の処分は、両社がアプリストア市場での影響力を使い、自社の決済方式を事実上強制したとの判断に基づく。韓国内のアプリストア利用者と登録開発者に占める両社の割合は、それぞれ市場全体の99%に達する。両社は自社のアプリ内決済と第三者決済だけを認め、外部決済を制限していた。第三者決済にも26%の手数料を課し、グーグルは決済方式ごとの料金表示を制限。アップルは別途アプリを提出するよう求めていた。

委員会は、特定の決済方式の強制を「極めて重大な違反行為」と判断し、課徴金の算定基準率を3%とした。アプリ審査の遅延とアップルの手数料差別にはそれぞれ2%を適用し、加重・減額要因を反映して最終額を算定した。委員会は、現行の課徴金上限では違法行為の抑止に限界があるとして、現在3%の上限を引き上げる案を含め、法律や施行令などの改正を検討している。

両社は議決書を受け取ってから1カ月以内に履行計画を提出し、3カ月以内に改善措置を完了しなければならない。委員会側は「手数料率そのものを規制するわけではない」と説明し、履行計画と結果を確認して是正命令に従ったかを判断するとした。

同日の会議では、放送事業の再承認条件に違反したチャンネルAとMBNへの是正命令も議決した。MBNは放送の公共的責任・公正性に関する事業計画の重要事項を履行せず、チャンネルAは筆頭出資者から独立した監査役を選任する条件に違反した。

画面上に浮かぶ広告を消せなくする行為への対応も強化する。従来は違反が2回見つかると事実調査を始めていたが、今後は1回で着手する。

通販放送業界への支援策として、中小企業の商品発掘・育成に関する指針を整備する。データ放送による通販画面では、データ表示領域の最低比率を50%から25%に緩和する改正も進める。また、放送広告のセット販売に関する支援対象にYTN DMBを追加する告示改正案も報告された。意見募集と委員会の議決を経て施行する予定だ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News