【10月29日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は28日、米実業家イーロン・マスク氏について、数千基の人工衛星を軌道に投入した「真の天才」だと称賛した。ロシアは独自の衛星インターネット通信網の構築を目指している。

マスク氏は、米航空宇宙局(NASA)向けのロケット打ち上げを手掛け、衛星通信サービス「スターリンク」を運用する米宇宙開発企業スペースXを率いている。

宇宙開発大国のロシアは長年、民生用と軍用の双方で利用可能な独自の衛星インターネット網の構築を目指してきた。

プーチン氏の発言は、スペースXが提供する軍事用衛星通信網「スターシールド」へのアクセスをめぐり、ウクライナと米国が対立する中で飛び出した。

プーチン氏はモスクワで開かれたロシア・アフリカ首脳会議に合わせて開催された展示会を視察した際、「イーロン・マスク氏は天才だ。真の天才だ」と述べた。

「彼は軌道上に何基の衛星を持っているのか。5000基以上だ。一方、われわれはようやく第一歩を踏み出したところだ」と続けた。

さらに、「われわれはマスク氏を含む米国のパートナーと緊密に連絡を取り合っている。軌道上で互いに干渉しないことが極めて重要だからだ」と語った。

ウクライナでは今月、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領とドナルド・トランプ米大統領が米ロ間のディーゼル燃料取引をめぐって対立した後、スターシールドの利用に問題が生じているとの報告が相次いだ。

トランプ氏とマスク氏はいずれも通信障害への関与を否定したが、マスク氏はその後、ウクライナがスペースXのインターネット通信サービス「スターリンク」を軍事目的で不適切に利用していると非難した。

ウクライナ側は、通信障害によってロシア無人機の迎撃活動が妨げられ、前線での兵站(へいたん)活動にも遅れが生じていると訴えている。(c)AFP