【10月29日 AFP】ブラジル大統領選で敗北した右派候補のフラビオ・ボルソナロ氏(45)は28日、米国に到着し、自身こそが正当なブラジルの指導者だと主張した。

25日のブラジル大統領選決選投票で現職のルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ大統領に敗れたフラビオ氏は妻と娘らを伴い、プライベート機で米南部フロリダ州マイアミ郊外の空港に到着。アルゼンチンとエクアドルを経由して米国に渡った。

フラビオ氏は28日、X(旧ツイッター)に投稿した声明で、「私が選ばれた大統領だ。ブラジルの選挙を盗んだ犯罪者たちは、独裁体制を築いた犯罪組織の一員だ」と述べ、選挙は不正に行われたと非難した。

さらに「ここから野党を率いる」と表明。その後の声明では、自身の立場を「大統領」から「指導者」に修正した。

フラビオ氏が対決姿勢を崩していないことで、ブラジルでは混乱が続く可能性がある。

フラビオ氏はブラジルで汚職と資金洗浄の疑いで捜査を受けている。議員としての免責特権を間もなく失う見通しとなる中、旅券の提出を命じられていたが、命令に従わず出国した。

米国土安全保障省は声明で、フラビオ氏とその家族について、「適用される移民法と手続きに従って」審査を行い、入国を許可したと明らかにした。

ドナルド・トランプ米大統領は、フラビオ氏やその父ジャイル・ボルソナロ元大統領と親密な関係にある。

ジャイル氏は2022年の大統領選でルラ氏に敗れた後、選挙結果を覆そうとしたとして、ブラジルで自宅軟禁下に置かれている。

トランプ氏はブラジル大統領選について「非常に奇妙だった」との見解を改めて示したが、フラビオ氏が大統領の座を主張していることについては、記者団に「関与するつもりはない」と述べた。

ルラ氏は27日、首都ブラジリアで開かれた自身の81歳の誕生日の祝賀行事で、「こっそり国外に出る人間には、何か隠し事があるに違いない」と述べ、フラビオ氏の出国を「恥ずべき行為」だと非難した。(c)AFP