米中間選挙でトランプ氏に歯止め? 欧州は懐疑的、民主党大勝でも大きな変化は期待できず
このニュースをシェア
【10月28日 AFP】11月3日の米中間選挙で、ドナルド・トランプ大統領率いる共和党が大敗する可能性がある。しかし、欧州では、民主党が大勝しても大きな変化は期待できないとの見方が強い。
トランプ氏は昨年の大統領復帰以来、ウクライナの戦場から欧州企業の役員会議室に至るまで、欧州全体に幾度となく衝撃を与えてきた。
目まぐるしい1年10か月の間に、予測不能なトランプ氏はウクライナに対する姿勢を劇的に転換し、同盟国に関税を課し、デンマーク自治領グリーンランドを手に入れると脅した。
中間選挙では、米国の有権者がトランプ氏率いる共和党に厳しい審判を下し、民主党が上下両院、あるいはいずれか一方の多数派を握る可能性がある。
民主党が多数派を握れば議会がトランプ氏の行動に歯止めをかけることができるかもしれないという期待もあるが、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)の複数の当局者はAFPの取材に対し、共和党が大敗したとしても、国際舞台でのトランプ氏の言動を抑制できるとは考えていないと語った。
EUのある上級外交官は「予測不能さが変わるとは思っていない」と述べた。
EUは公式には、中間選挙に関して腹の内を明かしていない。
欧州委員会のパウラ・ピニョ報道官は「EU域内のものでも域外のものでも選挙についてコメントすることはない。結果を待ち、今後の展開を見守りたい」と述べた。
一方、非公開の場でも、EU内部の議論で米中間選挙が大きな話題になっているわけではないと当局者らは語る。
別のEU上級外交官はその理由について、「第一に結果を予測するのが非常に難しいこと、第二に変化をあまり期待しすぎたくないこと、第三に民主党が大勝したとしても、外交政策にどれほど影響するのか分からないことだ」と述べた。
■トランプ氏が制御不能に?
中間選挙後に状況がさらに悪化するのではないかという懸念も根強い。
共和党が多数派を維持することに成功すれば、トランプ氏は勢いづく可能性がある。一方、敗北した場合には、国内での苦境から目をそらすため、国外で新たな騒動を引き起こそうとする可能性もある。
シンクタンク「ジャーマン・マーシャル基金」の客員研究員、ブルース・ストークス氏は「米国では、国内で問題を抱えた大統領が、より国際舞台に目を向けるようになった歴史がある」と指摘する。
対イラン軍事作戦の激化から、ウクライナ問題への一段と強力な介入まで、米政権が欧州に不安を与え続ける方法はいくらでもある。
ストークス氏は「トランプ氏は、自分が中心にいないと気が済まないことを示してきた」と述べた。
「そのために国際舞台でさらに行動する必要があるならば、良い意味でも悪い意味でも、結局はそうなるのかもしれない」と付け加えた。(c)AFP