国連、イスラエルの軍事作戦に危機感 「民族浄化」の恐れ
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【10月27日 AFP】国連(UN)は26日、イスラエル軍が占領下のヨルダン川西岸ヘブロンで展開している軍事作戦について、「民族浄化」に当たる恐れがあるとして深刻な懸念を表明した。この作戦は、パレスチナ人武装勢力による兵士殺害事件を受けて開始されたものだ。
パレスチナ自治区ヨルダン川西岸最大の都市ヘブロンの市当局は声明で、現在も続く軍事作戦によって3189人が自宅からの退去を余儀なくされたと発表した。
軍事作戦は、イスラエル総選挙を27日に控えた23日、パレスチナ人武装勢力の男2人がヘブロン近郊の検問所でイスラエル兵2人を殺害した事件を受けて開始された。襲撃犯2人は銃撃戦で死亡した。
イスラエル軍は、襲撃犯2人が住んでいたヘブロンのアイン・デイル・バハ地区に進入し、住民に荷物をまとめて立ち退くよう命じた。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のボルカー・ターク高等弁務官は声明で、イスラエルの「攻撃的な軍事作戦」により、すでに数千人のパレスチナ人が強制的に避難させられ、住宅や商業施設が破壊され、住民の移動の自由が奪われたと指摘。「こうした広範な措置は、不必要かつ過剰な武力行使に当たる恐れがあり、深刻な懸念を抱いている。直ちにやめなければならない」と述べた。
ターク氏はまた「イスラエル政府高官らの発言は、実施されている措置が懲罰的な性質を持ち、恐怖を植え付けることを目的としていることを示している。これは容認できない」とし、「避難を余儀なくされた人々には帰宅を認めなければならない。イスラエルは、不法な立ち退きや建物の取り壊し、それに伴う住民の避難について、補償と救済を確保しなければならない」と訴えた。
「集団的懲罰は国際法の重大な違反だ。地区全体から住民を追い出し、地区そのものを消し去るという脅しも、民族浄化に当たる恐れがあるとして深刻な懸念を抱かせる」と警告した。
これに先立ち、エジプトの首都カイロで発言した国連のアントニオ・グテレス事務総長は、ヨルダン川西岸でのイスラエルの行動に深刻な懸念を示した。
グテレス氏は「立ち退きは絶え間なく続き、パレスチナ人は自らの土地から追い立てられている。入植者による暴力も急増している」と述べ、「威圧的な環境がますます強まり、民族浄化の脅威が一段と現実味を帯びている。こうした状況は終わらせなければならない」と訴えた。
「パレスチナ人の正当な自決権が実現されなければ、中東に永続的な平和は訪れない」とした。(c)AFP