世宗事業所で生産設備を点検するサムスン電機の従業員=サムスン電機提供(c)news1
世宗事業所で生産設備を点検するサムスン電機の従業員=サムスン電機提供(c)news1

【10月27日 KOREA WAVE】人工知能(AI)サーバーの性能競争が激しくなる中、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の供給不足が2027年初めにピークを迎えるとの予測が出た。高性能品の生産が需要に追い付かず、納期が長期化し、価格上昇圧力も強まっている。

市場調査会社トレンドフォースによると、AIサーバー向け高容量MLCCの需要は、画像処理半導体(GPU)から中央演算処理装置(CPU)、DDR5メモリーへと広がっている。メモリーメーカーによる先行的な在庫確保なども、供給逼迫の要因となる見通しだ。

MLCCは電気を一時的に蓄え、必要な時に供給して電圧を安定させる部品。GPUやCPUが大量の演算を処理する際の瞬間的な電圧変動を抑え、正常な動作を支える。半導体の消費電力増加に伴い、使用量も急増している。

トレンドフォースは5月、エヌビディアの「GB200」の基板1枚に約6500個のMLCCが使われると分析した。次世代の「ルービン」では約1万2000個と、約85%増えると推計する。設計上の消費電力の指標であるTDPが約2倍となり、電力管理回路も複雑になるためだ。AIサーバーシステム「Vera Rubin NVL72」は、1ラックに演算基板36枚とルービンGPU72個を搭載する。単純計算では、演算基板だけで約43万2000個のMLCCが必要となる。サーバーCPUの高性能化とDDR5の採用拡大も需要を押し上げる。DDR5はDDR4と電源供給の構造が異なり、高い電圧に耐えられるMLCCが必要だという。

供給不足は納期にも表れている。AIサーバー供給網のMLCC納期は、9月中旬の30週から10月中旬には35週に延びた。需給が安定している時の12週の約2.9倍で、半導体パッケージ基板用のABF、ハードディスク駆動装置(HDD)に次いで供給が厳しい品目となっている。

サムスン電機の主要7品目も、9月の39~49週から10月には一斉に61週へ長期化した。サーバー電源回路向けの47マイクロファラド(μF)製品は、サムスン電機と台湾ヤゲオの流通在庫が3カ月連続で品切れとなっている。iM証券のコ・ウィヨン・アナリストは、ヤゲオで9月に見られた61週の納期がサムスン電機にも広がった点に注目。「流通向けに割り当てる数量をさらに減らしていると解釈できる」と分析した。

価格は用途によって二極化している。AIサーバー向け高性能品は供給不足で上昇する一方、スマートフォンやパソコン向けの低容量品は消費低迷で下落している。業界によると、サムスン電機のサーバー向け47μF製品は、100個当たり8月の17.5ドル(約2740円)から10月には21.6ドル(約3390円)へ約23%上昇。100μF製品も17.1ドル(約2680円)から21.1ドル(約3310円)に上がった。一方、汎用10μF製品は8.2ドル(約1290円)から7.7ドル(約1210円)へ約6%下落した。コ・ウィヨン氏は「流通市場で、高容量品と汎用の低容量品の価格の方向が分かれ始めた」と説明した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News