「今日の打撃感賞」に選ばれたKIAタイガースのキム・ドヨン=2026年10月17日、光州・起亜チャンピオンズフィールド(c)news1
「今日の打撃感賞」に選ばれたKIAタイガースのキム・ドヨン=2026年10月17日、光州・起亜チャンピオンズフィールド(c)news1

【10月26日 KOREA WAVE】韓国食品業界で、プロ野球のファンを取り込む動きが広がっている。決勝打を放った選手に菓子を贈り、ビビン麺に選手カードを付けるなど、秋のポストシーズンの熱気を背景に、野球を楽しむ体験と商品を結び付けている。

韓国プロ野球の準プレーオフ第1戦があった17日、KIAタイガースのキム・ドヨンが報道陣に差し出したのは、決勝打の副賞として受け取った農心のポテトチップス5箱分だった。2本塁打、4打点の活躍に加え、試合後の発言でも商品が話題になった。キム・ドヨン氏は「食べたい方はいませんか。僕はお菓子が好きではないので、全部配ります」と話した。

農心は2026年のポストシーズンで、決勝打を記録した選手に「今日の打撃感賞」を贈っている。14日のワイルドカード決定戦から11月の韓国シリーズまで実施し、賞金100万ウォン(約11万9000円)とポテトチップス5箱を提供する。バットがボールを捉える爽快感と、チップスをかむ歯応えを「打撃感」という言葉で結び付けた企画だ。

最初の受賞者はLGツインズのオースティン。KIAが準プレーオフでLGに3連勝する間は、キム・ドヨン氏、カストロ、ナ・ソンボムが順に受賞した。表彰式の巨大な菓子袋も注目を集めた。キム・ドヨン氏が報道陣に菓子を配ったほか、カストロ氏の表彰ではKIAのマスコット「ホゴリ」が袋からチップスを取り出す姿も見られた。選手らの自然な反応が、球場内外での商品露出につながった。

農心はSNSで、決勝打を放つ選手と所属チームを予想する企画も展開。ワイルドカード決定戦の投稿には483件、準プレーオフには754件のコメントが寄せられた。22日に始めたプレーオフ予想も半日で300件を超えた。25日開幕のKIA対サムスン・ライオンズ戦を対象にした企画では、韓国シリーズの観戦券を贈る。

パルドは今夏、「パルドビビン麺」の限定パッケージにKBO選手のプロフィールカードを封入。収集に加えて試合結果の予想も組み合わせた。同社によると、カード登録企画の参加者は25万人以上、累計登録は332万件を超えた。6月初めの開始から1カ月で100万件、8月には300万件を突破。想定を超えるアクセスで、サーバーを何度も増強したという。収集状況や予想結果をSNSで共有するファンも登場した。金やポストシーズン観戦券などの賞品も参加拡大につながった。同社はテレビCMを使わず、ファンの口コミで関心を集めたと説明する。カードは中古取引サイトで1枚数千ウォン(数百円)で売買されることもあった。

チキン業界も動く。bhcは24日まで、自社アプリで2万ウォン(約2370円)以上注文するなどの条件を満たした顧客から35人を抽選し、韓国シリーズ観戦券を提供。キョチョンチキンも光州の球場でブランドデーを開き、顧客150人を招いた。

食品各社は広告の掲出にとどまらず、カード収集や勝敗予想、観戦にブランドを自然に組み込んでいる。業界関係者は「ブランドと楽しい体験をすれば、商品名は自然に知られる。プロ野球との協業は今後も続くだろう」と話した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News