【10月26日 AFP】中国国営新華社通信は26日、首都北京で共産党の重要会議「第20期中央委員会第5回全体会議(5中全会)」が開幕したと報じた。中央委員ら約300人が出席し、幹部の能力・忠誠心の向上や汚職根絶など、党内規律の強化策について協議する。

新華社通信によると、習近平総書記(国家主席、73)は「全面的かつ厳格な党内統治の強化に向けた戦略計画」を定めた決定草案を提示した。厳重な警備の下、非公開で行われる会議の詳細は、29日の閉幕までほとんど明らかにならないとみられている。

5中全会は、来年の重要な党大会を控える中で開かれる。習氏は党大会で異例の4期目に入ることがほぼ確実視されており、指導部の人事刷新も主導する見通しだ。

過去の中央委員会全体会議も、習氏が権力基盤を固める上で重要な節目となってきた。習氏は14年間にわたり汚職撲滅運動を進め、党中央委員会の委員数十人を含む数千人の幹部を処分してきたが、自身の指示を実行していないとみなす幹部らに、依然として不満を抱いている。

国営メディアは5中全会に先立ち、習氏が1月に行った演説に基づく記事を掲載。この演説で習氏は、党中央の指示に表向きは従いながら「内心では抵抗」し、「個人主義」に走り、「政治的な日和見主義」に陥る「裏表のある」幹部らを厳しく非難していた。

専門家らはAFPに対し、習氏は監督や規則を強化することで、幹部の職務遂行の効率性と忠誠心を最大限に高めようとしていると指摘した。

一方、広範囲に及ぶ処分の結果、今年の5中全会の出席者数は、毛沢東元主席が死去した1976年以降で最も少なくなると予想されている。

党中央委員会では8人分の委員ポストが空席となっているほか、委員15人が調査対象となっており、交代させられる可能性がある。

習氏の反腐敗運動は軍にも及び、共産党の最高軍事指導機関である中央軍事委員会の委員7人のうち5人が失脚した。

アジア・ソサエティー政策研究所によると、2022年に党中央委員会の委員に選出された軍関係者44人のうち、粛清や失脚(消息不明)を免れたのはわずか2人にとどまるという。

今回の5中全会では、中央軍事委員会の新たな委員が任命される可能性があるが、来年の党大会まで補充が見送られる可能性もある。さらに、習氏が軍に対する党の統制の仕組みを再編することも考えられる。

会議は、世界第2位の経済大国である中国が不安定な状況に直面する中で開かれている。中国経済は、長引く国内消費の低迷や、重要な不動産部門の危機への対応に苦慮している。米国との政治・経済関係の混乱も、中国指導部に重くのしかかっている。

当局は29日の会議終了後、協議結果の概要を公表する見通しだ。(c)AFP/Danai HOWARD