葬祭業を志す中国の大学生、初めて遺体に接して感じたこと
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【10月27日 東方新報】中国で今年、葬儀や遺体の処置、墓地管理などを学ぶ葬祭関連の専門学科に進学し、注目を集めた男子学生がいる。その学生が入学後、初めて葬祭業の現場実習に参加し、遺体の処置などを経験した。実習を通じて仕事への理解を深め、将来この業界で働きたいという思いを一層強めたという。
河南省(Henan)の三門峡社会管理職業学院に進学した魏斌傑(Wei Binjie)さんは、専門科目の授業が始まる前に、中秋節の休暇を利用して自ら実習の機会を探した。9月28日、実習を振り返り、「実際に故人に接しても、思ったほど怖くなかった」と話した。
魏さんは入学前から、三門峡市(Sanmenxia)で葬祭業に携わる杜月(Fu Ye)氏に連絡を取り、早い段階から現場の仕事を経験したいと希望していた。入学後は軍事訓練に参加し、専門科目の授業が始まる前に中秋節の休暇を迎えた。魏さんは3日間の休暇に帰省せず、杜氏のもとで実習することを選んだ。
9月25日の中秋節には、初めてスタッフとして葬儀に参加した。翌26日午前には、故人の没後3周年を記念する追悼儀式にも携わった。同日正午ごろ、杜氏のもとに高齢者が亡くなったとの連絡が入り、遺体を整える仕事を依頼された。魏さんは自ら同行を申し出て、現場で作業を学んだ。葬祭業の実習生として初めて遺体に直接触れ、故人に衣服を着せる作業などを手伝った。
魏さんは「実際に故人に触れた時も、それほど怖くなかった。亡くなってからあまり時間がたっておらず、体はまだそれほど硬くなっていなかったが、冷たくなっていた。ただ、サービスを提供する相手として接していたので、あまり深く考えなかった」と振り返った。
今回の実習を通じて、自分に足りないものも具体的に見えてきたという。遺体の処置などの実務技術だけでなく、地域ごとに異なる葬儀の風習についても、まだ多くのことを学ぶ必要があると感じた。「今は仕事の流れがかなり分かるようになった。将来は本当にこの業界で働きたい。最も希望しているのは墓地の管理業務だが、必ずしも希望通りになるとは限らないので、幅広い仕事に対応できるようになりたい」と語った。
数日間の実習で特に印象に残ったのは、ある女性の没後3周年の追悼儀式だった。式では、女性の娘が父親の書いた手紙を読み上げた。そこには、亡くなった妻への深い思いがつづられていた。
その光景を目にした魏さんは、これからは家族と過ごす時間をもっと大切にしたいと感じたという。また、家族への思いを具体的な行動でも示したいと考えている。現在の小さな目標は、できるだけ早くお金を稼ぎ、祖母にスマートフォンを買ってあげることだ。「祖母は今も高齢者向けの携帯電話を使っているので、電話で話すことしかできない。見守りカメラを通じて祖母の様子を見ることはできるが、祖母の方から私たちの顔を見ることはできない」と話した。
入学前に突然注目を集めたことについては、戸惑いを感じた時期もあったという。魏さん自身、当初はさまざまな偶然が重なって知られるようになったと理解しているしかし現在は、そうした話題性から離れ、専門知識と技術をしっかり身に付けたいと考えており、葬祭業界で働くという将来の目標も一層明確になった。
注目を集めた後には、業界関係者から就職などの誘いを受けることもあったが、魏さんは今、何よりも自分の能力を高めることが重要だと考えている。「学校で学ぶ理論も、学校外での実習も大切だ。自分の能力が相手の求める水準に達してこそ、寄せられた期待に応えることができる」と語った。
また、SNSで専門分野の学習や日常生活を発信し続ける決意も強まった。以前、同じ学校の先輩の女子学生から、動画を見た後に「これからも日常を発信してほしい」と励ましのメッセージが届き、大きな支えになったという。
9月28日、実習を指導した杜氏は、普段から三門峡社会管理職業学院でも授業を担当していると説明した。中秋節の休暇中、魏さんは杜氏に同行して実務を経験した。杜氏は「魏君は飲み込みが早く、遺体に接した時も、明らかに怖がったり抵抗を示したりする様子はなかった」と評価した。
今後については、実務技術と専門知識を着実に身に付けてほしいと期待を寄せる。「本人が望むなら、これからも実習の機会を提供したい。この道で着実に成長していってほしい」と話した。(c)東方新報/AFPBB News