義母を殺害し、別居中の妻を拉致した疑いで逮捕されたキム・ソンウ容疑者(26)=2026年10月20日(c)news1
義母を殺害し、別居中の妻を拉致した疑いで逮捕されたキム・ソンウ容疑者(26)=2026年10月20日(c)news1

【10月26日 KOREA WAVE】韓国で2022年から2025年まで、報復犯罪で起訴された人数が毎年400人を超えたことが分かった。2026年も8月までに200人以上が起訴されており、再犯防止と被害者保護の対策強化を求める声が上がっている。

国会法制司法委員会に所属する野党「国民の力」のチュ・ジヌ議員が法務省から提出を受けた資料によると、2022年から2026年8月までに報復犯罪の疑いで起訴されたのは、略式起訴を含め計2109人だった。年別では2022年435人、2023年483人、2024年515人、2025年444人。2026年は8月までに232人が起訴された。

検察(現・公訴庁)が報復犯罪の容疑で事件を受理した人数は、2022年590人、2023年686人、2024年759人、2025年563人。2026年は8月までに403人だった。

罪名別では、特定犯罪加重処罰法に基づく報復目的の脅迫などが最多。受理人数は2022年385人(65.3%)、2023年434人(63.3%)、2024年491人(64.7%)、2025年363人(64.5%)で、毎年全体の6割を超えた。報復目的の暴行などは、2022年112人(19.0%)、2023年144人(21.0%)、2024年168人(22.1%)、2025年105人(18.7%)と、毎年100人以上だった。報復目的の殺人などは順に8人、11人、12人、7人で、各年の新規受理人数の1.2~1.6%を占めた。

最近も事件が相次いでいる。ソウル松坡警察署は20日、義母を殺害し、婚姻無効訴訟中の妻を拉致した疑いで逮捕したキム・ソンウ容疑者(26)を、同法の報復殺人・報復監禁などの容疑でソウル東部地方公訴庁に送致した。済州でも21日、帰宅途中の元交際相手を車に引きずり込み、刃物で殺害したとされる60代の容疑者が、報復殺人などの疑いで逮捕された。

専門家は、危険性のある人を早期に把握して治療や社会的支援につなぐとともに、出所者の再犯リスクを評価する仕組みが必要だと指摘する。韓国刑事・法務政策研究院のスン・ジェヒョン上級研究委員(元法務省人権局長)は、心理相談体制の拡充、潜在的なリスクを抱える人の実態調査、出所前の危険性評価と対応体制の整備を総合的に進めるべきだと強調した。スン・ジェヒョン氏は「自分だけでなく他人にも危害を加える恐れのある人が社会にどれほどいるのか、把握できていない」とし、保健福祉省による全数調査が必要だと述べた。

また、出所の6カ月前をめどに法務省が出所後の危険性を高いと判断した場合、精神科専門医が治療の必要性を確認し、裁判所が治療命令を出せる制度の導入を提案。専門医の意見などを踏まえ、裁判所の判断で強制入院や通院治療につなげる体制が必要だとした。

チュ・ジヌ氏は「報復犯罪は被害者個人にとどまらず、司法秩序の根幹を揺るがす重大犯罪だ」と指摘。「捜査・裁判の全過程で被害者の身辺保護を強化し、加害者に厳正に法を執行しなければならない」と強調した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News