時速40キロの衝突で人形の脚が脱落…韓国の実車試験、二輪車事故の危険性示す
このニュースをシェア
【10月25日 KOREA WAVE】時速40キロで走るバイクが乗用車に衝突すると、鈍い音とともに破片が飛び散り、乗っていた人形の体が跳ね上がって脚が外れた。一般道でも珍しくない速度だが、衝撃は大きく、車体に守られていない二輪車運転者の危険性を浮き彫りにした。
韓国・大邱市達城郡の知能型自動車部品振興院(KIAPI)走行試験場で22日、韓国自動車モビリティ安全学会主催の「K-CRASH 2026」が開かれ、実車による衝突試験や安全技術の実演が披露された。衝突試験は、国際交通事故調査データベース「IGLAD」に収録された二輪車事故1429件を基に設計。直進するバイクと45度の方向から進入する乗用車の衝突など、交差点で起こり得る事故を時速40キロの条件で再現した。試験では、人形の脚が外れたり、胴体が二つに分かれたりする場面もあった。乗用車の乗員と異なり、二輪車の運転者が衝撃を直接受ける危険性を示した。
続く安全技術の実演では、現代自動車と起亜が電子式シフトの「Pレンジ緊急制動」機能を紹介した。運転者がブレーキペダルを正常に踏めない緊急時に、Pボタンを長押しすると車両が減速する仕組みだ。ボタンを押している間は加速が制限され、四輪に制動力がかかる。速度が時速1キロ未満になると電動パーキングブレーキが作動し、完全に停止する。ブレーキペダルの操作が難しい場合に備えた追加の安全装置となる。
大型トラックの死角による事故を防ぐ技術も披露された。歩行者を検知して自動で制動する実演では、現代自動車の関係者が、アクセルを踏んだ際でも歩行者を認識すれば車両が自ら停止すると説明した。外部カメラで人を検知し、モニターに表示する機能も紹介。隣の車線の車だけでなく、車高の高いトラックから見落としやすい周囲の人の存在を知らせる。これらは欧州の死角情報システム(BSIS)関連法規に対応する商用車向け安全システムで、側方の歩行者や二輪車などを検知し、衝突リスクを減らすことを目的としている。
午後には、運転者がハンドルを過度に操作したため、前方衝突防止支援システム(FCA)が作動しない交差点での車同士の衝突を再現するプログラムも用意された。先進安全装置でも全ての事故を防げるわけではないことを示すもので、関係者は装置を過信せず、周囲の交通状況を確認して運転する必要性を強調した。衝突後には、事故記録装置(EDR)のデータを取り出して原因を分析する過程も紹介した。EDRは衝突前後の速度やアクセル、ブレーキの作動状況などを記録し、運転者の操作や安全システムの作動を客観的に確認するために使われる。
同学会のキム・ジョンユン事故調査・再現部門会長は、実際の事故への理解を基に、より安全な技術や制度につながる専門的な場へ発展させたいと述べた。催しは23日まで。2日目は大邱EXCOで、自動運転の安全技術フォーラムとEDRデータの抽出・分析に関する専門教育を予定している。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News