「創業者が北朝鮮出身だから不買」韓国の人気パン店巡る投稿に批判…戦争避難民の歴史に再び注目
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【10月25日 KOREA WAVE】韓国・大田の有名パン店「聖心堂(ソンシムダン)」の創業者が朝鮮半島北部の出身であることを理由に、不買を表明した投稿が物議を醸している。創業者夫妻は朝鮮戦争時、命懸けで南へ避難した人々であり、その歴史を無視した政治的なレッテル貼りだと批判が相次いでいる。
SNSのThreadsで20日、聖心堂の創業者夫妻の写真と北部出身であることを記した投稿を共有し、「だから聖心堂には行かない」と書き込んだ人物がいた。投稿者は創業者の出身地に関連して政治的傾向を問題視し、不買の意向を示した。コメント欄には「なぜ聖心堂に行くのか」「もう潰れるころだ」など、同調する反応も一部あった。これに対し、朝鮮戦争で故郷を追われた避難民の歴史を無視しているとして、強い反発が広がった。
聖心堂は、朝鮮戦争中の興南撤退作戦で避難した故イム・ギルスンさん、故ハン・スンドクさん夫妻が創業したパン店だ。咸鏡南道咸州出身の夫妻は1950年、避難船「メレディス・ビクトリー号」で南へ逃れた。その後、ソウルへ向かう途中で列車が故障し、大田にとどまることになった。1956年、大興洞聖堂から受け取った小麦粉2袋を元に、大田駅前で蒸しパンの販売を始めた。店はその後も創業者の分かち合いの精神を受け継ぎ、困窮する人々への寄付や地域社会への還元活動を続けてきた。
自らも避難民の家族だという投稿者は「祖父母も家や土地をすべて置いて避難し、生涯、親の顔を見ることができなかった」と説明。「聖心堂の創業者も命懸けで船に乗って逃れてきた人たちだ。北部出身という理由で政治的なレッテルを貼り、不買を持ち出すなんて筋が通らない」と憤った。別の人も「私の両親も朝鮮戦争当時、興南の埠頭から脱出した避難民だ。何が北朝鮮なのか。本当に残念だ」と批判した。
ほかにも「聖心堂の創業の話は有名なのに、北部出身というだけで不買とはあきれる」「戦争を逃れて南へ来た人々の歴史をきちんと知るべきだ」「近現代史を学んだことがないなら、黙っていてほしい」といった反応が続いた。社会貢献を評価する声もあり、「聖心堂は寄付と地域還元をよく実践している企業の一つだ」と、不買主張を批判する書き込みもあった。一方、「ただでさえ行列に並ぶのが大変なので、不買してくれるならむしろありがたい」「並ぶ人が一人減った」と皮肉る反応も出ている。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News