韓国スーパーで「袋に詰め放題」が人気…売上高最大50%増、体験型買い物が拡大
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【10月24日 KOREA WAVE】韓国の大型スーパーが、値引きに体験や楽しさを組み合わせた「参加型ショッピング」で集客を強化している。果物を袋いっぱいに詰めたり、商品を試食して評価したりと、買い物の過程に消費者が参加する仕組みだ。オンライン通販との価格競争だけでは差別化が難しくなるなか、実店舗ならではの体験を提供し、来店客数と購入額を増やす狙いがある。実際、一部のイベントでは通常の値引き販売を上回る売上高を記録している。
韓国流通業界によると、イーマートは10月15日から、新栗とゴールドキウイを指定の袋に入るだけ詰めて購入できる「詰め放題」イベントを開催した。ゴールドキウイは20日までの6日間、新栗は18日までの4日間販売。用意した数量はゴールドキウイが200トン、新栗が120トンに達した。売上高は通常の割引イベントと比べ、ゴールドキウイが20~30%、新栗が30~50%増加した。
消費者が自分で商品を選び、袋をいっぱいにする楽しさが好評だったとみられる。単に安い商品を買うだけでなく、できるだけ多く詰められたという満足感も提供した。イーマートは商品の特性も考慮した。新栗は皮をむく手間などから消費が減少するなか、旬の魅力を伝えて需要を喚起するために選んだ。ゴールドキウイも、消費者が好みの大きさを選べるようにした。
ロッテマートも、購入商品の写真投稿や体験イベントを組み合わせた販売促進策を強化している。10月15~28日の「PBフェスタ」では、プライベートブランド(PB)商品を購入し、レシートと買い物かごの写真を投稿した人を対象に、抽選で毎日最大100万ウォン(約11万9000円)相当のロッテ商品券を贈る。
専門店でも体験型イベントを拡大している。玩具専門店「トイザらス」は人気キャラクターの期間限定店舗やSNS投稿イベントを展開。4月に蚕室店と清凉里店に開設した「ザ・ティニピン・ミニ」では、カフェやグッズ販売にキャラクター制作体験を組み合わせた。
酒類専門店「ボトルバンカー」では、ワインやウイスキーの試飲会、酒類別の講座を開催している。6月にはシェフの料理とウイスキーの試飲を組み合わせたイベントを開催。中国の白酒を使ったカクテル講座や日本酒講座、ワイン試飲会なども提供している。ロッテマートによると、試飲会や講座を開催した週のボトルバンカーの売上高は、直前の7日間と比べ平均約5%増加した。
商品開発にも消費者の参加を取り入れている。ロッテマートのゼータプレックス蚕室店にある「パイロットキッチン」では、正式発売前の総菜を試食して評価できる。現在は魚介類やソーセージ、ジャガイモなどを特製ソースで調理した「ボイリングシーフード」を試験販売している。消費者はQRコードから味や内容、価格について意見を送ることができる。ロッテマートは月1回、寄せられた意見を集約し、レシピや商品構成の改善、正式発売に反映する計画だ。
大型スーパーが参加型ショッピングに力を入れる背景には、オンライン通販との差別化がある。オンライン通販が価格や配送の利便性を強みとする一方、実店舗には商品を直接選び、味わい、体験できる利点がある。SNSへの投稿による宣伝効果に加え、店内の滞在時間を延ばし、ほかの商品も購入してもらう効果が期待されている。
ロッテマートは今後も食品や季節の人気商品、PB商品を中心に体験型イベントを拡大する方針。イーマートも商品の特徴を生かした参加型イベントを展開する。流通業界関係者は「値引きだけで消費者を呼び込むには限界があり、参加して体験できるコンテンツの重要性が高まっている」と説明した。そのうえで「消費者がわざわざ実店舗を訪れる理由をつくることが、大型スーパーの新たな競争力になっている」と述べた。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News