北朝鮮、中ロとの物流網拡大で戦略的選択肢増やす…韓国研究者が対北政策転換を提言
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【10月24日 KOREA WAVE】北朝鮮が完成から12年を経て新鴨緑江大橋を開通させたことについて、単なる中朝関係の修復ではなく、中国とロシアの双方を活用し、対外交渉力と戦略的自律性を高める動きだとの分析が出た。対外的な接続網が中ロを中心に再編される中、韓国も従来の対北朝鮮戦略を転換すべきだという。
韓国統一研究院のファン・テヨン国際戦略研究室長は10月21日公表の報告書で、大橋開通の意味を「北朝鮮の『中国回帰』ではなく、中ロとの接続網を活用した戦略的選択肢の拡大」と捉える必要があると指摘した。
北朝鮮の新義州と中国の丹東を結ぶ新鴨緑江大橋は2014年に完成したが、北朝鮮の核・ミサイル開発に伴う制裁や新型コロナウイルスの流行などで開通が遅れ、10月15日に正式開通した。北朝鮮は9月7日にも、羅先とロシアのハサンを結ぶ「豆満江自動車橋」の開通式を開催した。約1カ月の間に二つの橋が開通し、西側の新義州―丹東という経済・物流軸と、東側の羅先―ハサンという安全保障・物流軸を同時に確保したと、ファン・テヨン氏は評価した。「中国の代わりにロシアを選ぶのでも、ロシアから再び中国へ戻るのでもない」とし、二つの戦略的後方基盤を持つことで、一国への依存がもたらす政治的制約を減らし、自律性を広げる狙いがあると分析した。
中国は最大の貿易相手国として、経済活性化に必要な市場と供給網を提供する。一方、ロシアは軍事、安全保障、エネルギー、技術協力などで異なる役割を担うという。2025年の北朝鮮の対外貿易に占める中国の割合は約98.2%だった。ファン・テヨン氏は、中国も朝ロ接近による対北朝鮮影響力の低下を警戒しており、大橋を通じて経済的影響力を維持・強化しようとすると見通した。ただし、中ロは北朝鮮や朝鮮半島を巡る利害が異なるため、接続網の拡大が直ちに北朝鮮・中国・ロシアの三角同盟形成を意味するわけではないと指摘した。
韓国にとっては、新たな政策課題となる。南北の鉄道・道路接続が事実上断たれる一方、北朝鮮が中ロとの物流網を整えれば、韓国が将来、大陸の物流網に参加する余地が狭まる可能性があるためだ。また、大橋の開通自体は対北朝鮮制裁違反ではないものの、中朝間の輸送能力が高まることで、北朝鮮への輸出禁止品目、特に軍事転用可能な物資の移動を精密に追跡する必要があると強調した。
ファン・テヨン氏は「韓国の対北朝鮮政策は、北朝鮮の孤立を前提に設計すべきではない」と指摘。中ロという戦略的後方基盤を確保した状況では、制裁と圧力だけで北朝鮮の戦略的判断を変えることには、限界が大きくなると分析した。そのうえで、中朝・朝ロ物流網の統合的な監視体制の構築、中国との対北朝鮮戦略対話の強化、南北交通網の再接続に向けた長期戦略の策定を提言した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News