【10月23日 AFP】イスラエル占領下のパレスチナ自治区ヨルダン川西岸で23日、パレスチナの武装勢力によるとみられる銃撃があり、イスラエル人5人が負傷した。その後、長時間に及ぶ銃撃戦で、武装した男2人が死亡した。総選挙を数日後に控えるベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ヨルダン川西岸の封鎖を指示した。

27日の総選挙で続投を目指す中、接戦に直面しているネタニヤフ氏は、イスラエル軍が大規模な攻撃につながりかねない事態を阻止したと述べた。襲撃者らは車内に大量の弾薬を積んでいたとされる。

銃撃戦を目撃したAFP記者によると、パレスチナ自治区の都市ヘブロン近郊の検問所で、普段着姿のパレスチナ人男性2人が拳銃と自動小銃で武装し、イスラエル軍と銃撃を交わしていた。

2人は最終的にイスラエル軍に射殺された。ガソリンスタンドの脇には2人の遺体が横たわり、兵士らが周囲を巡回していた。

イスラエル軍は声明で、「イスラエル軍兵士がテロリスト2人を殺害し、周辺での捜索を続けている」と述べた。

イスラエルの救急サービス「マゲン・ダビド・アドム(ダビデの赤い盾)」によると、最初の銃撃で5人が負傷し、うち2人が重体となっている。

ネタニヤフ氏は声明で「断固として行動し、大規模な攻撃につながりかねない事態を阻止したわが国の兵士たちの勇気をたたえる」と述べた。

さらに、ヨルダン川西岸を指す聖書由来の呼称を使い、「軍と治安部隊に対し、ヘブロンを直ちに封鎖し、本日からユダヤ・サマリア全域を全面封鎖する準備を進めるよう指示した」と明らかにした。同氏は事件を受け、23日の政治集会をすべて中止するよう求めた。

また、世論調査で支持を伸ばしている極右のイタマル・ベングビール国家治安相は、事件を受け、ラマラに拠点を置くパレスチナ自治政府の解体を要求した。

同氏は声明で「パレスチナ自治政府を解体・非武装化し、そのテロ基盤を完全に一掃しなければならない」と述べた。

パレスチナ自治政府が、今回の襲撃に関与したことを示す証拠はない。

一方、パレスチナ自治区ガザ地区を拠点とし、イスラエル史上最悪の犠牲者を出した2023年10月7日の攻撃を実行したイスラム組織ハマスは、ヘブロン近郊での襲撃を「並外れた英雄的作戦」と称賛し、死亡した襲撃者2人を追悼した。ただ、犯行声明は出していない。(c)AFP/Hazem Bader