記者会見で発言するイ・ヨンギ弁護士=2026年10月21日、ソウル市鍾路区の経済正義実践市民連合(c)news1
記者会見で発言するイ・ヨンギ弁護士=2026年10月21日、ソウル市鍾路区の経済正義実践市民連合(c)news1

【10月22日 KOREA WAVE】韓国の市民団体「経済正義実践市民連合(経実連)」が、グーグルによる大手ゲーム会社向け支援プログラム「プロジェクト・ハグ」をめぐり、グーグルと韓国のゲーム会社5社に脱税や会計不正の疑いがあるとして、関係当局に調査を求めた。ただし、会計帳簿や契約書など、不正を直接裏付ける証拠は確保していないという。

経実連は21日、ソウル市鍾路区の同団体講堂で、ゲーム会社パンスカイのチ・ホンミン代表らと記者会見を開いた。経実連によると、グーグルと韓国のゲーム会社NC、ネクソン、ネットマーブル、カムツス、パールアビスの計6社について、脱税や会計不正の疑いを韓国国税庁と金融監督院に申告し、税務・会計処理の調査と検査を要請した。

「プロジェクト・ハグ」は、グーグルが2019年7月から2026年3月までの約6年9カ月間、韓国内外の主要ゲーム会社と締結した「GVP(Games/Google Velocity Program)」契約を指す。大手ゲーム会社がグーグルプレイから離れるのを防ぐため、グーグルがクラウド、広告、ユーチューブなど自社プラットフォームのサービス利用費用を提供する非公開の支援プログラムだ。一方、韓国公正取引委員会は、支援を受けたゲーム会社について、グーグルの提案を断りにくい立場に置かれた被害者としての性格が強いと判断し、制裁対象から除外していた。

今回の申告者側は、一部のゲーム会社に対する支援が、他社との手数料競争をゆがめたと主張。支援金の会計処理や課税にも問題があった可能性があると指摘した。

経実連は、韓国内で発生したアプリ内課金の手数料収益が、グーグルのシンガポール法人に帰属する仕組みも問題視している。グーグルコリアが契約交渉や履行に実質的に関与していたのであれば、韓国内の恒久的施設として認定すべきかどうかや、税務申告の適正性を確認する必要があるという。

記者会見に参加した米国弁護士のイ・ヨンギ氏は、韓国のモバイルゲーム市場の売上高を約14兆ウォン(約1兆6700億円)と仮定し、手数料率30%と10%を比較した場合、年間2兆8000億ウォン(約3340億円)の超過負担が生じると試算した。さらに、関連する税収損失も年間5600億~6800億ウォン(約668億~811億円)に達する可能性があると主張した。

ただし、経実連と申告者側は、企業の会計資料を直接確認したわけではないと認めている。経実連の経済政策チームに所属するチョン・ホチョル部長は「直接的な会計資料はない」と説明。「米国の裁判所が公開した資料などを基に、合理的な疑いを提起したものだ」と述べた。そのうえで「対象企業が税金を納めていないと主張しているわけではない」と強調した。「正常なマーケティング取引だったのであれば、税務処理も適切だったのかを国家機関に確認してほしいということだ」と説明した。

経実連は、公正取引委員会が調査過程で確保した資料を国税庁や金融監督院と共有し、事実関係を明らかにするよう求めた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News