国会の国政監査で答弁するソン・ギョンヒ個人情報保護委員長=2026年10月21日(c)news1
国会の国政監査で答弁するソン・ギョンヒ個人情報保護委員長=2026年10月21日(c)news1

【10月22日 KOREA WAVE】韓国で個人情報流出事故を起こした企業が、政府の調査開始前に関連資料を隠したり廃棄したりしても、直接制裁するための法的根拠が不十分であることが明らかになった。韓国の個人情報保護委員会のソン・ギョンヒ委員長は、こうした制度上の問題を改善する必要があるとの認識を示し、関連法の改正が必要だと強調した。

ソン・ギョンヒ氏は21日、国会政務委員会の国政監査で、与党「共に民主党」のカン・ジュンヒョン議員から、個人情報流出事故の調査開始前に資料を隠蔽・廃棄した企業を制裁する手段について質問され、「現時点ではない」と答えた。

カン・ジュンヒョン氏は、通信会社で発生した個人情報流出事故に言及し、「調査中でなければ制裁できないのではないか」と指摘した。さらに「調査開始前に証拠を隠蔽した場合にも、処罰や課徴金の賦課ができる規定を設けるべきではないか」と問題提起した。これに対し、ソン・ギョンヒ氏は「議員の皆さんが指摘した通り、この状況は必ず改善しなければならない」と述べ、法改正の必要性を強調した。

ただし、現行制度でも資料の隠蔽や廃棄の疑いを制裁にまったく反映できないわけではないと説明した。ソン・ギョンヒ氏は「制裁全体を決定する際、迅速に調査に協力したか、妨害行為があったかどうかは、課徴金の算定時に考慮される」と述べた。その一方で「積極的な資料の隠蔽や廃棄を制裁するには不十分であり、こうした制度の整備が不可欠だ」と強調した。

ほかの企業でも同様の事例があったかとの質問には、「捜査を依頼できるほど明確な証拠が見つかった事例は多くないが、同様の行為が疑われる事件はさらにあると考えている」と答えた。

個人情報の侵害事故が増加するなか、調査担当者や予算の拡充を求める声も上がった。ソン・ギョンヒ氏によると、個人情報保護委員会の調査担当者は約47人にとどまる。委員会全体の職員定員は200人で、派遣職員を含めても約220人だという。

ソン・ギョンヒ氏は、個人情報保護委員会の役割と業務量が大幅に増えているとして、「人員と予算の拡充が相当に必要な状況だ」と説明した。特に、事故発生後の制裁を中心とする現在の対応から、事故を未然に防ぐ予防活動へと役割を広げるには、関連事業の予算も増額する必要があると強調した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News