【10月21日 AFP】経営難に陥っている英公共放送BBCは20日、今後2年間で5億ポンド(約1100億円)の経費節減を目指し、100人以上の人員削減とテレビ2チャンネルの閉鎖を発表した。

BBCニュース部門トップのレイチェル・ジャップ氏は社内向け文書で、「差し引き100人強のポストを廃止する」と発表した。BBC全体で経費節減のため約2000人を削減する計画の一環だという。

AFPが入手した文書によると、ジャップ氏は今回の人員削減によって550万ポンド(約11億円)の経費を節減できると説明した。

ジャップ氏は今月、BBCニュース部門の責任者に就任した。前任者は、昨年放送されたBBCのドキュメンタリー番組でドナルド・トランプ米大統領の発言が誤解を招く形で編集されていた問題を受け、辞任した。

BBCはまた、スコットランド向けの「BBCスコットランド」と若者向けチャンネル「BBCスリー」のテレビ放送を終了し、今後は動画配信サービス「iPlayer」で視聴できるようにすると発表した。

さらに、主に過去の番組を放送しているラジオ局「ラジオ4エクストラ」も閉鎖し、番組を音声配信サービス「BBCサウンズ」で提供するとした。

BBCのマット・ブリティン会長は従業員向け文書で、「差し迫ったコスト上昇への対応と、変化する世界に合わせたBBCの再構築を進める中、視聴者のために1ポンドたりとも無駄にせず、より有効に活用しなければならない。それが厳しい選択を意味することは、誰もが分かっている」と述べた。

今年BBC会長に就任した元グーグル幹部のブリティン氏は、「これらのチャンネルで現在提供されている優れたコンテンツの多くは、視聴者がすでに利用しているiPlayerやBBCサウンズで引き続き楽しめる」と付け加えた。

BBCの財政は深刻な圧迫を受けている。主な財源である受信料収入は、2017年以降、インフレ調整後の実質ベースで約25%減少した。

BBCは、英国の成人の94%が毎月同局のサービスを利用していると主張している。だが、近年は相次ぐ論争や不祥事に見舞われ、BBCに対する英国民の信頼が揺らいでいる。

ジャップ氏は社内向け文書で、「人々のニュースの消費の仕方は急速に変化しており、私たちは特に若い世代に認知されていない」と述べた。

BBCは今年、年間約50億ポンド(約1兆円)の予算から、最大2000人の人員削減によって今後3年間で5億ポンドのコストを節減する計画を明らかにしていた。実現すれば、2011年以来最大規模の人員削減となる。(c)AFP