高額転売撲滅キャンペーンに参加するKBOのホ・グヨン総裁(左)=2026年10月14日、ソウル・蚕室野球場(c)news1
高額転売撲滅キャンペーンに参加するKBOのホ・グヨン総裁(左)=2026年10月14日、ソウル・蚕室野球場(c)news1

【10月21日 KOREA WAVE】韓国プロ野球のポストシーズンが10月14日に本格開幕し、チケットの高額転売がSNSや中古品売買サイトで横行している。取り締まりや罰則強化が進んでも、転売による利益が大きい限り、根絶は難しいとの指摘が出ている。

「今どき、現場で誰が転売チケットを売るのでしょうか」。球場周辺の取り締まりが始まったと聞き、野球ファンの女性(27)はこう話した。蚕室野球場はドーム球場への建て替えに向け、12月に解体工事が始まる予定で、現在の球場で最後の試合を見たいという熱気が高まっている。警察や文化体育観光省、韓国野球委員会(KBO)などは14日、蚕室ダービーに合わせて56人を投入したが、現場での摘発はなかった。一方、ネットではその後も高額転売が続いている。

ポストシーズンのチケットは定価が1枚3万5000~13万ウォン(約4170~1万5500円)。ネットでは3万~5万ウォン(約3570~5950円)以上が上乗せされ、数十万ウォンでの出品も珍しくない。定価の4~5倍以上になるケースもある。売り手が買い手に希望価格を先に示すよう求め、オープンチャットでの個別取引に誘導する例もある。手数料を受け取って購入を代行するSNSアカウントも存在する。購入代行自体は現行法で違法ではないが、不正な自動操作プログラムを使うケースが少なくないことが問題視されている。

現行法では、スポーツ観戦チケットを2枚以上、定価より2万ウォン(約2380円)以上高く販売する行為は課徴金の対象となる。8月に改正された国民体育振興法施行令は、転売目的でシステムを迂回・妨害して入場券を買う「不正購入」と、最初の販売者の同意なく、常習的・営業目的で上乗せ販売や仲介をする「不正販売」を禁止した。従来は自動操作プログラムで購入した入場券の販売だけが禁止されていた。不正購入・不正販売には1年以下の懲役または1000万ウォン(約119万円)以下の罰金が科され得る。不正販売では、販売額や枚数に応じて2~50倍の課徴金が科される場合もある。

しかし、16日の蚕室球場のチケットを買えなかった女性(28)は「法改正後も転売は全く減っていないと思う」と話す。9月末のバンド公演でも、発売直後にXで譲渡の投稿が相次いだといい、「人気アイドル公演の良席は、転売や購入代行でなければ、ほぼ手に入らない」と訴えた。最後の蚕室ダービーのチケットを買えなかった30代のファンも「法改正の効果は実感できない。発売前からSNSに転売の投稿があった」と話した。

イファ法律事務所のチャン・ヒョガン弁護士は、転売の利益を十分に回収できず、確実な制裁も難しいため、取引が続く可能性を指摘した。適時の取り締まりも容易ではないという。「常習的・営業目的」という基準の曖昧さも課題だ。同弁護士は、単純に回数だけで判断するものではなく、反復的な行為の性質を見るため、摘発が難しいと説明した。文化体育観光省は、法令の文言や関連判例、課徴金の性格などを総合的に考慮するとの立場を示している。

仁荷大学のイ・ウンヒ教授は、取引の場を提供するプラットフォームの責任を強めるべきだと指摘。今後の法改正では、運営側の役割を明確にし、高額転売への対応責任を果たさない場合に処罰できる規定を加えるよう求めた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News