【10月22日 CNS】海外のSNSで今、中国での買い物を紹介する「China Haul(中国での購入品紹介)」という言葉が再び注目を集めている。

関連する投稿では、中国旅行で購入したビワの葉を使ったシロップや風邪薬、中国伝統医薬の「帰脾丸」を「東洋の万能薬」として紹介する外国人インフルエンサーがいる。また、大きな引っ越し用の段ボール箱をカメラの前に運び、中国から持ち帰った大量の商品を披露する動画も見られる。

コメント欄には「中国へ旅行するなら、できるだけ空のスーツケースを持っていった方がいい。買い物が止まらなくなるから」といった声も寄せられている。「China Haul」は、中国で購入した商品をSNSでまとめて紹介する投稿を指す言葉だ。英語の「Haul」には、大量に購入した商品や購入品紹介という意味がある。また、その発音が中国語の「中国好(中国はいい)」に似ていることから、言葉遊びとしても使われている。

空のスーツケースを持って中国を訪れ、大量の中国製品を詰め込んで帰国する。「1人3個のスーツケースを持って中国で爆買い」という表現が、一部の外国人観光客の買い物熱を象徴するようになっている。

中国国家移民管理局のデータによると、2026年上半期に中国へ入国した外国人は延べ2291万4000人で、前年同期比20.4%増加した。このうちビザなしで入国した外国人は1781万5000人で、全体の77.7%を占め、前年同期比30.6%増となった。

一方、外国人観光客などを対象とする出国時の付加価値税還付制度では、新政策の実施から1年間で、還付手続きの利用者数が前年同期比367%増加し、対象商品の販売額と還付額はいずれも90%増加した。

北京市の二つの主要空港では、今年1~7月に確認された出国時の税還付申請書が13万件を超え、前年同期比516.31%増加した。中国を訪れる外国人が増え、買い物の規模も拡大している。こうした二つの数字の伸びは、「China Haul」がSNS上だけの流行ではなく、実際の消費を伴う新たな訪中旅行の傾向であることを示している。

かつて、外国人観光客が中国で購入する定番の土産物といえば、茶葉、シルク製品、パンダのぬいぐるみだった。商品そのものの魅力というより、中国を訪れた記念として購入するものが多かった。当時、世界の消費者にとって「中国製品」の主な魅力は価格の安さだった。

しかし、現在は状況が変わっている。米ブルームバーグ(Bloomberg News)によると、訪中観光客の間では、華為技術(ファーウェイ、Huawei)や大疆創新科技(DJI)の先端技術製品を体験したり、テーマパークのような雰囲気を持つポップマート(Pop Mart)の店舗で買い物をしたりすることが、人気の観光体験となっている。

ロイター通信(Reuter)も、広東省(Guangdong)深セン市(Shenzhen)の「中国電子第一街」と呼ばれる華強北商業街で、外国人観光客が小型ジンバルカメラ、アクションカメラ、AIスマートグラス、ドローン、ロボットなどを探していると報じた。

今年開催された中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS、服貿会)では、中国のニュースメディア「三里河中国経済観察」の取材を受けたレバノン紙「アンナハール(An-Nahar)」の記者が、中国ブランドのAIスマートグラスを体験し、「ああ、これが中国なのか」と感嘆の声を上げた。

外国人観光客にとって、「中国の特産品」という言葉の意味が変わりつつある。かつては価格の安さが中国製品を選ぶ主な理由だったが、今では品質や性能の高さを評価して購入する人が増えている。デザイン、品質、革新性といった、以前は先進国の製品に対する評価として使われることが多かった言葉が、中国製品にも向けられるようになっている。もっとも、外国人観光客がSNSで紹介しているのは、中国製品の進化だけではない。中国で体験できることの幅広さも、その魅力となっている。

近年、中国はビザ免除の対象国を拡大し続けている。国家移民管理局によると、現在、中国が一方的にビザ免除措置を適用する国は50か国に増え、57か国を対象に最長240時間のトランジットビザ免除制度を実施している。

出国時の税還付制度も利用しやすくなっている。2026年上半期時点で、中国全土の税還付対象店舗は1万5000店を超え、対象商品は356種類に達し、約4割増加した。ビザ免除の拡大、入国手続きの利便性向上、税還付手続きの簡素化、買い物環境の改善などによって、外国人観光客は単に観光地を訪れるだけでなく、中国の日常生活をより深く体験できるようになっている。

市場で店員と値段交渉をしたり、昔ながらの茶館で蓋付きの茶碗を使って中国茶を味わったり、中国の伝統的な健康体操「八段錦」を習ったりする観光客もいる。
データによると、外国人観光客の訪問先は北京市、上海市、広州市(Guangzhou)、深セン市などの主要都市から、全国約500都市へと広がっている。

旅行プラットフォームのデータでは、今年の夏休み期間中、特色ある地方の町が外国人観光客の新たな旅行先として人気を集めた。新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のイリ・カザフ自治州(Ili Kazakh Autonomous Prefecture)やアルタイ地区、貴州省(Guizhou)の黔東南ミャオ族トン族自治州(Qiandongnan Miao and Dong Autonomous Prefecture)や安順市(Anshun)、黒竜江省(Heilongjiang)伊春市(Yichun)などでは、外国人観光客による民泊施設の予約件数が、いずれも前年同期の2倍以上となった。

旅行の重点が「観光名所を見ること」から「都市を体験し、現地の暮らしに触れること」へと移りつつある。こうした変化は、外国人観光客が中国の商品や文化をじっくり知る機会を増やし、中国に対する従来の固定観念を変えるきっかけにもなっている。

かつて海外では、中国に対するイメージが一面的で、古い認識にとどまることも少なくなかった。しかし現在では、多くの外国人観光客が実際に中国を訪れ、自分の目で確かめている。そこで目にするのは、長い歴史だけでなく、先端技術や新しいデザイン、安心して自由に楽しめる日常生活でもある。

「China Haul」が中国語の「中国好」に似ているというのは、単なる語呂合わせにとどまらない。外国人観光客が実際にお金を使い、スーツケースいっぱいの商品を持ち帰ることで示した、中国製品や中国旅行への評価ともいえる。

空のスーツケースを持って訪れ、買い物でいっぱいにして帰る。持ち帰るのは商品だけではなく、中国に対する新たな印象であり、もう一度訪れたいと思う理由でもある。中国の魅力は、買い物を楽しむことだけでなく、繰り返し訪れたくなる体験にも広がっている。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News