韓国「出前もコーヒーも控える」…株価急落の逆資産効果、内需回復に懸念
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【10月20日 KOREA WAVE】韓国で株価の急落を受け、投資家が出前やコーヒー、買い物、旅行などの支出を控える動きが出ている。資産価値の減少に借入金の利払い負担が重なり、政府の財政支出が支えてきた内需回復にも影響が及ぶとの懸念が広がっている。
ソウル市冠岳区の会社員(28)は、株式投資で損失を出した後、週3~4回頼んでいた夕食の出前を減らし、自宅で食べるようになった。通勤途中に買っていたコーヒーも、会社の給湯室のものに切り替えた。給料は変わらないが、株式口座の資産が減り、信用貸し付けの利息も支払う必要がある。「出前に1回2万ウォン(約2400円)使うのもためらう。当面は必要なものだけ買う」と話した。
韓国取引所によると、総合株価指数(KOSPI)は16日、前日比113.83ポイント(2.05%)高の5668.05で取引を終えた。反発したものの、6月22日の終値ベースの最高値9114.55からは37.8%下落している。
KOSPIは6月18日に初めて9000を突破したが、その後、半導体好況の持続性への懸念やレバレッジ型上場投資信託(ETF)の売りなどで大きく調整した。7月末には急反発したものの、8月末、9月末も6800台にとどまった。10月は米国の金利上昇への警戒や、人工知能(AI)産業の投資・収益性への不安が重しとなった。米物価指標の衝撃とAIクラウド企業コアウィーブの債務負担への懸念が重なった15日には、1日で7.57%下落した。
ソウル市江南区の会社員(31)も、借り入れて投資した株の損失が膨らみ、生活費の節約を始めた。昼食は食べたいものより先に価格を確かめる。「株で失った金額を考えると、コーヒーを数杯我慢して何になるのかと思う。それでも利息は毎月出ていくので、生活費だけでも減らさなければならない」と語った。
投資家の間では、出前アプリの削除や節電を勧める「株式投資家が今日からすべきこと」という画像も共有されている。冷水シャワーや食事抜きなど誇張した項目も含み、損失後に節約を迫られる状況を風刺した内容だ。
こうした「逆資産効果」で消費が減れば、飲食店や小売店の売上高にも響く。売上高の低迷が続いて自営業者や企業が雇用・投資を減らせば、家計所得と消費をさらに圧迫する可能性がある。
政府は地域商品券や伝統市場向け商品券の割引、宿泊・公演の割引券などで消費を促してきた。9月の秋夕対策にも宿泊クーポン8万枚、公演鑑賞割引券22万枚の配布を盛り込んだ。しかし、家計が支出そのものを控えれば、購入費用を下げても利用増につながらず、政策効果が限られる恐れがある。
すでに消費は弱含んでいる。国家データ庁によると、8月の小売販売は前月比1.8%減で、7月の2.6%減に続き2カ月連続の減少となった。耐久財は4.5%減、非耐久財は1.6%減。衣服などの半耐久財は0.4%増にとどまった。販売先別でも免税店が11.5%減、百貨店が6.4%減、大型スーパーが5.9%減と落ち込んだ。
延世大学経済学科のキム・ジョンシク名誉教授は「所得が変わらなくても、株価下落で資産が減ったと感じれば消費を抑える。利払い負担が重なれば、その傾向は強まる」と指摘。「自営業者の売上高や企業の投資・雇用にも影響し、内需回復を遅らせかねない」と述べた。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News