地雷爆発の最終調査結果を発表するヤン・ジンヒョク合同参謀本部作戦部長=2026年10月5日、ソウルの国防省(c)news1
地雷爆発の最終調査結果を発表するヤン・ジンヒョク合同参謀本部作戦部長=2026年10月5日、ソウルの国防省(c)news1

【10月20日 KOREA WAVE】非武装地帯(DMZ)で北朝鮮軍が埋設したとされる地雷が爆発してから、間もなく1カ月となる。北朝鮮は関与を否定し、謝罪や再発防止の約束を示していない。韓国政府は「挑発」と位置付ける一方、謝罪を引き出すための具体的な追加措置を打ち出せずにいる。軍は9月21日の事故後、国連軍司令部と現場調査を実施し、北朝鮮側が埋めたとする地雷の除去などを進めた。公に確認できる政府の最後の措置は10月5日で、その後、非公開で追加の除去が実施されたかは確認されていない。

事件直後には、2015年の木箱入り地雷事件と同様、北朝鮮向け拡声器放送の再開などを求める声も出た。しかし政府は、北朝鮮が対策を整えた現在、効果は限られるとの立場だ。カン・シンチョル国防相は10月7日の国政監査で「本当に相手に効果があるか、改めて考える必要がある」と述べ、国連軍司令部との評価でも、北朝鮮が拡声器放送に屈するとはみていないと説明した。

北朝鮮は9月30日、キム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党総務部長の談話で、韓国軍の調査結果を「自作自演の茶番劇」と主張した。10月6日の外務省声明でも、事故の責任を押し付けようとしているとして関与を否定した。2015年には、韓国軍の拡声器放送を受けて北朝鮮が交渉に応じ、「遺憾」を表明した。今回は、韓国政府の融和姿勢から対応は限定的になると見込み、否定を続けているとみられる。

韓国政府は、境界地域の安全や偶発的衝突の危険を考慮し、軍事的・物理的措置を優先して検討していないという。国連軍司令部との最終協議を経て、軍事境界線の再設定問題など、後続措置を話し合う対話の提案を引き続き検討している。北韓大学院大学のヤン・ムジン(梁茂進)碩座教授は、地雷地帯の爆破や北朝鮮軍への警告放送・射撃など、相応の対応はすでに取られていると指摘。「南北の連絡ルートも途絶えており、追加の軍事対応より偶発的衝突を防ぎ、再発防止に向けた対話の扉を開いておくことが重要だ」と述べた。

国連安全保障理事会への書簡送付など、外交対応も検討されているが、具体的な動きは見えていない。韓国政府は10月8日の国連総会第1委員会で、軍事境界線の越境など休戦協定違反について謝罪と責任ある措置を求めたものの、国連としての対応には至っていない。

専門家は、北朝鮮が南北を「敵対する二つの国家」と位置付け、対話を拒否している点や、安保理常任理事国の中国とロシアが北朝鮮を支持している点で、2015年とは情勢が異なると分析する。慶南大学極東問題研究所のイム・ウルチュル教授は、当時の北朝鮮には緊張を対話につなげる意図があったが、現在は韓国との関わり自体を避ける姿勢で、軍事的圧力を交渉の材料にしにくいと指摘した。南北交流が事実上途絶えるなか、独自の追加経済制裁にも効果は期待しにくい。イム・ウルチュル氏は「中国は朝鮮半島情勢の急変や局地的衝突を望んでいない。対中外交を強め、平和の維持に集中するのが現実的だ」と提言した。

北朝鮮が韓国との直接対話を拒む一方、米国との交渉の可能性までは閉ざしていないことから、米朝対話の行方も今後の対応を左右する要因となりそうだ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News