労働新聞(c)news1
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【10月20日 KOREA WAVE】ロシアのウクライナ侵攻で捕虜となった北朝鮮兵2人の韓国への移送について、韓国の国策研究機関が16日、国際法上の人権保護と国内法上の自国民保護を同時に実現した事例だと評価した。

統一研究院人権研究室のキム・テウォン副研究委員は、報告書「北朝鮮兵捕虜の韓国行き――国際法上の人権保護と国内法上の自国民保護の実現」で、「危険な帰還を防ぐための国際法上の保護要請と、国内法上の自国民保護の責務に応えた措置だ」と指摘した。

今回の移送は、本人たちの自由意思、北朝鮮へ送還された場合の重大な人権侵害の危険、韓国側の受け入れ・保護の法的根拠、国家間の協力が組み合わさって実現した点に注目する必要があるとした。

キム・テウォン氏は、北朝鮮兵捕虜が送還されれば拷問や重大な人権侵害を受ける現実的な危険があるとして、国際法上の「ノン・ルフールマン原則」を適用すべきだと強調した。

国連の拷問等禁止条約第3条は、犯罪の疑いの有無にかかわらず、拷問を受ける危険があると信じるに足る相当な理由がある国への追放、送還、引き渡しを禁じている。報告書は、送還禁止の原則が拷問だけでなく、生命への重大な危険や非人道的な扱いなど、回復不能な被害にも適用されると説明した。

ただし、この原則が直ちに、ウクライナに北朝鮮兵捕虜を韓国へ送る義務を課すわけではないとも指摘。「危険な送還を禁じる義務」と「特定の国へ移送する義務」は区別する必要があるとした。

また、ジュネーブ第3条約に基づく「本国送還」は、原則として捕虜になる前に所属していた国への送還を意味するため、韓国国内法上、北朝鮮住民が韓国国民とされることだけを理由に、韓国への移送を条約上の本国送還と断定することはできないと説明した。

一方、国内法では、憲法に基づく北朝鮮住民の韓国国民としての地位と、「北朝鮮離脱住民の保護及び定着支援に関する法律」が、受け入れ・保護の根拠になると分析した。同法は、海外に滞在する脱北者の保護と支援に向け、国が外交努力を払うことを定めている。

キム・テウォン氏は「北朝鮮住民の国民としての地位を、外交協力と安全な受け入れにつなげた点に、国内法上の意義がある」と評価した。

今後の課題としては、身体的な負傷や心理的トラウマの治療、身辺保護、一人ひとりに応じた定着支援を挙げた。本人と北朝鮮に残る家族の安全を考慮し、移送に関する情報や個人情報の公開にも慎重であるべきだと強調した。

「危険な送還を防ぐだけでなく、安全な生活と人生の回復を支援することで、韓国への移送が持つ保護の目的を、より十分に実現できる」と述べた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News