韓国の極超音速滑空体に「焦げ跡ない」…北朝鮮の批判に米専門家が反論
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【10月19日 KOREA WAVE】韓国が8日に試験発射した極超音速滑空体(HGV)について、北朝鮮が機体に焦げ跡がないことを理由に技術力を否定したのに対し、米国の航空宇宙・ミサイル専門家が、目立つ痕跡を残さず極超音速飛行することは可能だと反論した。
米政府系放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、米コロラド大学の国家安全保障イニシアチブを率いるイアン・ボイド教授は「極超音速滑空体の表面に目立つ焦げ跡がないからといって、極超音速で飛行しなかったとはいえない」と述べた。月探査後に地球へ再突入するカプセルのように、マッハ25程度の極めて高速な飛行では、表面に激しい焦げや焼損の痕跡が残る場合がある。一方、マッハ5~15程度で飛行する極超音速飛行体では、目立つ痕跡が現れない可能性があると説明した。
イアン・ボイド氏は、韓国の飛行体が目標に設定した海域へ正確に着弾した点などから、極超音速滑空体に必要な飛行制御にも成功した可能性が高いと分析した。
米マサチューセッツ工科大学(MIT)の核安全保障政策研究所に所属するデービッド・ライト博士も、表面の焦げ跡の有無だけで極超音速飛行の成否を判断するのは難しいと指摘した。デービッド・ライト氏は「飛行を終えた機体が水面に着弾したことも、表面の状態に影響した可能性がある」と説明。「表面に必ず特定の物質が残っていなければ成功と判断できないのか、断定は難しい」と述べた。
ただ、韓国が公開した映像や情報だけでは、実際の到達速度や、予定した軌道に沿って制御された滑空を完了したかは確認しにくいとも指摘した。正確な性能評価には、飛行速度、大気圏内の飛行距離、予定した目標地点への命中を裏付ける追加データと、後続試験の結果が必要だと強調した。
極超音速兵器は一般に、音速の5倍に当たるマッハ5以上で飛行する兵器を指す。HGVはロケットで加速した後に分離し、大気圏内を滑空しながら軌道を変えられるため、既存の防空網による探知や迎撃が難しい兵器体系とされる。
韓国大統領府は8日、イ・ジェミョン(李在明)大統領の立ち会いの下、HGVの初の試験発射に成功したと発表した。超高温に耐える素材の性能など、中核技術の検証を目的とした試験だった。これに対し、北朝鮮のチャン・チャンハ(張昌河)ミサイル総局長は15日、朝鮮中央通信を通じ、韓国側の公開写真では滑空体の表面に焦げ跡がなく、塗装もきれいに残っているとして、韓国は極超音速技術を確保できていないと主張した。韓国国防省は16日、先端の耐熱技術を採用しているため、外側に焦げ跡が残らない場合もあるとして、北朝鮮の主張を退けた。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News