国会政務委員会の国政監査に出席し、議員の質問を聞くイム・ギグン国務調整室長=10月13日、ソウル・汝矣島(c)news1
国会政務委員会の国政監査に出席し、議員の質問を聞くイム・ギグン国務調整室長=10月13日、ソウル・汝矣島(c)news1

【10月19日 KOREA WAVE】韓国政府が、務安空港で2024年12月29日に起きた済州航空旅客機事故の調査報告書草案を2026年末までにまとめる方針を示す一方、被害拡大の原因を検証する重要な委託研究がまだ契約にも至っていないことが分かった。研究期間は契約日から180日。10月中に着手しても結果が出るのは2027年4月ごろとなるため、政府が示す「年末に草案、2027年上半期に最終調査結果」という日程の実現性に疑問が出ている。

イム・ギグン国務調整室長は13日の国会政務委員会の国政監査で、最終調査結果の公表時期を問われ、「草案は年末までに作れるのではないか」と答弁。関係機関による検証や遺族との協議、閲覧手続きなどを経て、「早ければ2027年上半期中と見込んでいる」と述べた。

しかし、事故機が空港のコンクリート製の盛り土に衝突した後、機体が損壊し、爆発・火災に至った過程や、人的被害への影響を分析する研究は始まっていない。調査を担う航空・鉄道事故調査委員会は、2026年2月に国土交通省傘下から首相直属へ移管された。事故原因とともに同省所管の空港施設や管理上の問題を調べる組織として、独立性に疑問が呈されたためだ。移管後は組織を再編して調査を続けているが、中間調査結果はまだ公表していない。

問題の研究は、務安空港の着陸誘導施設への衝突と、その後の爆発・火災を分析するもの。8月18日に最初の入札公告が出され、9月8日に開札されたが、応札者が1者のみで不成立となった。同日の再公告後、9月22日の2度目の開札も不成立に終わった。10月14日の3度目の公告では、契約方式を随意契約に向けた個別交渉に変更。翌日、韓国航空大学の産学協力団が単独で応札した。16日時点で開札は終わったものの、今後、金額や条件を協議して契約を結ぶ必要がある。

研究結果が出るのは、政府が目指す草案作成時期の約4カ月後になる見通しだ。盛り土は事故直後から被害を拡大した要因の一つと指摘されており、その分析結果を草案にどう反映するかも確認が必要となっている。

政府が示した日程と現場の進捗が食い違った例は、遺骨の再捜索でもあった。イム・ギグン氏は8月の国務会議(閣議)で、再捜索について「少し遅れているが、8月末までには終えられそうだ」と説明した。しかし、より深い範囲の捜索が終了したのは9月14日だった。コンクリート製の盛り土に設置されたローカライザー周辺の捜索も、10月19日から本格化する予定だ。

事故機の残骸の一部を保管する金浦国際空港内の調査委員会施設でも、残骸の再確認作業が残る。再捜索に関する全ての手続きが終わるには、さらに時間が必要な状況だ。

遺族協議会の関係者は「調査委員会との面談で12月に草案が出ると聞き、その時も日程が厳し過ぎるのではないかと伝えた」と説明。「現場の状況が上層部にきちんと報告されているのか分からない」と話した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News