韓国・富川工場火災で消防隊員が殉職…進入判断と撤退基準の検証求める声
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【10月19日 KOREA WAVE】韓国・京畿道富川市の工場火災で消防隊員1人が殉職し、5人が負傷したことを受け、現場の危険を判断し、隊員の安全を確保する対応体制の再点検を求める声が高まっている。現場指揮の適否だけでなく、限られた情報で急変する危険に対応できる指揮・報告体制や、人員、装備、財政支援などの基盤を見直す必要があるとの指摘だ。
京畿南部警察庁は33人の捜査専従チームを設置した。工場関係者から事情を聴き、火災予防措置や許認可の過程に問題がなかったか、火が急速に広がった経緯などを調べる方針だ。引火性物質の保管・取り扱い状況も、工場側の責任や制度上の不備を解明する重要な焦点となる。
一方、先着隊として消火に当たり、建物内に取り残された隊員1人が死亡、別の隊員1人が重傷を負ったことから、指揮系統の検証も求められている。亡くなったキム・ジンソク隊員の義父は、弔問に訪れたチュ・ミエ(秋美愛)京畿道知事に「工場の作業員は全員避難し、追加の人命救助が必要ない状況だった。なぜ状況を把握しないまま婿を死地へ送ったのか分からない」と訴えた。救助当時の時系列と疑問点を記した手帳も公開し、徹底調査を求めた。消防労組からも、救助対象者が避難した後に無理な消火活動を進めたのではないか、進入判断に問題はなかったかとの声が上がっている。
ただ、作業員が実際に避難した時刻と指揮部が確認した時刻、建物内の危険度、進入決定の経緯は、客観的な調査で明らかにする必要がある。現段階の疑問だけで指揮の誤りを断定することはできない。検証の核心は、どの情報を基に進入を決め、避難状況が隊員に正確かつ迅速に伝わっていたかだ。火災拡大に応じて危険を再評価し、進入中止や撤退を判断する仕組みが機能したか、孤立した隊員の救助がなぜ遅れたかも確認が必要となる。活動記録や無線交信、指揮・報告系統の精査が欠かせない。
火災現場では、煙や熱、引火性物質、建物の構造によって危険が短時間で変化する。出動時の情報と建物内の実態が異なったり、救助対象者の有無について指揮部と隊員の認識が食い違ったりすれば、対応の前提が崩れる。撤退の権限や基準が曖昧なら、安全確保は個々の経験や瞬時の判断に大きく依存する。マニュアル整備だけでなく、情報共有、進入前後の危険評価、現場からの報告が実際に機能するかを点検する必要がある。指揮部の判断と隊員が感じる危険の差を、直ちに調整できる通信体制も求められる。
人員や装備を支える財政も課題だ。消防公務員の国家公務員化後も、人件費など多くの運営費を自治体が負担しており、支援拡充を求める声が続いてきた。訓練や安全システムを安定的に運用できる環境が整っているかも問われる。
キム・ジンソク氏の義父は「国は安全のために何をしたのか。仕事に行って帰宅する普通の日常が、これほど難しいとは思わなかった」と語った。イ・ジェミョン(李在明)大統領は17日に弔問し、消防公務員がより安全に任務を遂行できるよう現場の安全を強化し、献身と犠牲に見合う待遇や支援にも国が責任を果たすべきだと強調した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News