オバマ氏、イスラエルは「道徳的優位性」手放したと指摘 ネタニヤフ氏反発
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【10月17日 AFP】イスラエル総選挙を数日後に控える中、同国のベンヤミン・ネタニヤフ首相は16日、バラク・オバマ元米大統領がイスラエルはパレスチナ人の扱いをめぐり「道徳的優位性」を手放してしまったと述べたことに反発した。両氏は犬猿の仲として知られる。
オンラインに投稿された動画によると、オバマ氏は13日、英領北アイルランドのベルファストで開かれたイベントで、「私は大統領在任中、ネタニヤフ氏に直接こう伝えた。報復の連鎖を断ち切るには、どこかの時点で、より強い側がその強さゆえに責任を負わなければならない」と述べた。
さらに「イスラエルが、今や中東で最も強力な軍隊を持ち、技術的にも最も進んでいるのだから、安全保障は、好き勝手に振る舞い、欲しいものは何でも手に入れ、誰に対しても一切の譲歩をしないことにかかっている、という姿勢を取るならば、短期的にはうまくいくかもしれない。だが、それはイスラエルにとって破滅的な結果を招く」と付け加えた。
オバマ氏はまた、2023年10月7日にイスラエルを攻撃したイスラム組織ハマスについても厳しく批判した。
イスラエルのメディアは、オバマ氏がホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の影の下で1948年にイスラエルが建国された経緯に言及した部分も大きく取り上げた。
オバマ氏は「ユダヤ人は数千年にわたり、抑圧され、差別され、殺害されてきた。その多くについて欧州に責任があった」と述べた。
さらに「ユダヤ人が歴史的なつながりのある土地に安住の地を求めたのは理解できる。それは否定しようのないことだ」と続けた。
一方で、「同じく否定できないのは、ユダヤ人が他の人々(パレスチナ人)の土地を奪ったということだ。その人々は追放された」と指摘。
「その人々が、土地を奪われたのは不当であり、自分たちの土地を取り返したいと主張するのも理解できる」と述べた。
これに対しネタニヤフ氏は、オバマ氏の発言を引用した動画を投稿し、遺憾の意を表明した。
「(イスラエルは)私たちの先祖の土地であり、ユダヤ人は外国の占領者ではない。われわれの歴史は植民地事業ではない。われわれの土地は盗んだものではない」と主張。
「ここはわれわれの祖国だ。ユダヤ(ヨルダン川西岸南部を指すイスラエル側の呼称)と呼ばれる土地だ」と付け加えた。イスラエルは1967年の第3次中東戦争以来、ヨルダン川西岸を占領している。
イスラエルの首相として通算の在職日数が最も長いネタニヤフ氏は、共和党のドナルド・トランプ米大統領と緊密な関係を築いてきた。
一方、2009~17年に米大統領を務めた民主党のオバマ氏とは激しく対立。共和党と公然と連携し、オバマ政権の対イラン外交を非難した。
接戦が予想される総選挙を前に、ネタニヤフ氏は外国勢力が自身の敗北を望んでいると有権者に繰り返し訴え、イスラエルを厳しく批判している米ニューヨークのゾーラン・マムダニ市長を特に攻撃している。(c)AFP