【10月16日 AFP】北欧スウェーデンの議会(一院制、349議席)は15日、中道左派・社会民主労働党のマクダレナ・アンデション党首の首相指名を反対248、賛成99で否決した。9月の総選挙後、政権樹立に向けた協議が行き詰まる中、否決は広く予想されていた。

アンデション氏は採決後、記者団に「完全に予想通りの結果だった」と述べた。

さらに「総選挙後、スウェーデン議会は複雑な状況に陥った。左派、中道、右派のいずれにも、行き詰まりの原因となる問題が数多く存在している」と語った。

2021~22年に同国初の女性首相を務めたアンデション氏は、左派陣営の他の3党との連立政権樹立に失敗したことを、13日の時点でアンドレアス・ノレーン議長に伝えていた。

それでもノレーン議長は、アンデション氏の首相指名の是非を議会で採決することを決めた。行き詰まりの打開を図る狙いがあったと広く受け止められている。

9月13日の総選挙では、左派の野党陣営が176議席を獲得し、反移民の極右・スウェーデン民主党を含む右派の与党陣営の173議席を上回った。

しかし、左派4党の連立交渉は難航している。中央党は、思想や経済政策の違いを理由に旧スウェーデン共産党を前身とする左翼党との連立を拒否している。一方、左翼党は閣外協力を拒み、自党から閣僚を出すことを政権支持の条件としている。

議長は首相候補を最大4回、議会の採決にかけることができる。4回とも否決された場合は、再選挙を実施しなければならない。

政治評論家らは、再選挙の可能性が高まるにつれ、各党が譲れないとしている政治的な「一線」について、妥協を迫る圧力が強まるとの見方を示している。

ノレーン議長はまず9月18日、アンデション氏に政権樹立に向けた交渉を要請したが、同氏は同28日に断念した。

同議長はその後、10月2日に再びアンデション氏に組閣を要請し、10日間の猶予を与えた。

アンデション氏は13日、一定の進展はあったものの、政権樹立に必要な条件は「現時点では整っていない」と議長に報告した。

ノレーン議長は今後、各党の党首と協議した上で、次の政権樹立に向けた交渉を誰に要請するかを決める見通し。(c)AFP