【10月16日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は15日、W杯(ワールドカップ)の商業的利益を活用するために提案されている民間子会社の設立計画について理事会で追及され、頓挫した計画をめぐり謝罪した。ただ、理事会メンバーからは「満足のいく回答はなかった」との批判が上がった。

スイス・チューリヒのFIFA本部で非公開の理事会が開かれた後、FIFA理事を務めるドイツサッカー連盟(DFB)のベルント・ノイエンドルフ会長は「非常に多くの厳しい質問をしたが、私の見解では、満足のいく回答はなかった」と述べた。

会合では、インファンティーノ氏が提案した、FIFA主催大会に民間資金を導入する「FIFAフォワード・エンタープライズ(FFE)」構想が主な議題の一つとなった。

インファンティーノ氏は7月下旬にこの計画を発表して以来、厳しい批判にさらされている。

インファンティーノ氏はFIFAが公開した動画で、「FFE計画をめぐる情報伝達や協議の過程で犯した過ちについて謝罪した」と述べた。

「ただ、覚えておいてほしいのは、あくまで提案であり、決定事項では全くなかったということだ。FIFAが加盟協会により多くの資金を投じられるようにすることを目指した提案だった」

一方、FFE構想については「完全に撤回されており、いかなる形でも復活することはない」と改めて強調した。

2016年から会長を務めるインファンティーノ氏は、FFE計画を受けて辞任を求める声が上がる中、来年3月の会長選で再選を目指している。現時点で、有力な対立候補は名乗りを上げていない。

欧州主要国のサッカー協会の多くは、FFE構想やドナルド・トランプ米大統領との関係などをめぐる騒動を受け、次回会長選でインファンティーノ氏への支持を撤回している。

特に問題視されたのは、FIFA平和賞を創設して昨年12月のW杯組み合わせ抽選会でトランプ氏に授与したことや、W杯で退場処分を受けた米国代表FWフォラリン・バログンの出場停止処分を猶予したことだ。後者では、トランプ氏がインファンティーノ氏に直接電話して介入していた。

FIFA副会長も務めるイングランドサッカー協会(FA)のデビー・ヒューイット会長は「理事として個人的な見解を述べると、私の立場は何も変わっていない」と語った。

「FIFA会長が今回の事態について謝罪したことと、求めていた情報を提供すると再び約束されたことを除けば、会合に臨む前の考えを変えるような新しい情報は何もなかった」(c)AFP