中国の若者に人気の「都市巡り旅行」
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【10月20日 東方新報】今年の中国では、中秋節と国慶節の連休が近接し、3日間の有給休暇を取得すれば最大13連休となる日程だったことから、複数の都市を次々と巡る「跳城游(都市巡り旅行)」が若者の間で人気を集めた。移動そのものも旅行の楽しみの一つとなり、これまで単なる経由地だった都市も、立ち寄って観光する目的地として注目された。
「跳城游」は、複数の島を巡る「アイランドホッピング」から着想を得た旅行スタイルだ。陸地で都市から都市へと移動しながら観光を楽しむもので、四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)と重慶市(Choangqing)、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)ウルムチ市(Urumqi)とグルジャ市(Ghulja)といった比較的近い都市を組み合わせるほか、旅費を抑えるために航空便の乗り継ぎ地である江西省(Jiangxi)南昌市(Nanchang)や安徽省(Anhui)黄山市(Huangshan)、甘粛省(Gansu)の蘭州市(Lanzhou)や新疆・アルタイ地区などに立ち寄るケースもあった。また、交通の便が良く、比較的観光客の少ない寧波と湖州、宜興と溧陽などを巡る旅行も人気を集めた。SNSでは、多くの若者がこうした旅行の体験談やモデルコースを紹介した。
旅行の行動範囲が広がる中、出発地と目的地を単純に往復するのではなく、飛行機や高速鉄道、都市鉄道、自家用車などを組み合わせ、連休を複数の旅程に分けて楽しむ若者が増えた。
例えば、広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)からウルムチ市へ向かう際に蘭州経由の航空便を選び、乗り継ぎまでの十数時間を利用して蘭州市内を観光する人や、上海市から広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)桂林市(Guilin)へ飛び、そこから高速鉄道で広西・陽朔県へ移動して休暇を過ごす人もいた。また、車で複数の紅葉の名所を巡る旅行も見られた。
生活関連サービス大手の美団(Meituan)によると、今年の中秋節・国慶節の連休期間中、2か所以上の目的地への航空券を予約した旅行者は前年同期比70%増加した。また、飛行機と高速鉄道を組み合わせて複数の都市を巡る旅行者も14%増加した。
民泊予約プラットフォーム「途家民宿(Tujia)」の胡陽(Hu Yang)上級副総裁は、「人びとは単に一つの都市を訪れて観光名所を巡るだけでなく、そこで数日間暮らすように滞在し、新しいライフスタイルを体験したいと考えている」と指摘する。胡氏によると、「都市巡り旅行」の人気は、若者の旅行に対する考え方の変化を反映している。以前は目的地に到着することが最優先で、移動時間はできるだけ短い方が良いと考えられていた。しかし、長期休暇を利用した旅行では、移動の過程そのものも楽しみの一つとなっている。
こうした旅行スタイルの広がりを支えているのが、中国各地で進む交通インフラの整備や、チケット予約システムのデジタル化だ。交通手段の選択肢が増えたことで、旅行者は飛行機や鉄道などを柔軟に組み合わせ、自分に合った旅程を組み立てやすくなっている。(c)東方新報/AFPBB News