済州市内のごみ集積施設に無断設置された衣類回収箱に貼られた、行政による強制撤去を予告する文書=2026年4月21日、済州市提供(c)NEWSIS
済州市内のごみ集積施設に無断設置された衣類回収箱に貼られた、行政による強制撤去を予告する文書=2026年4月21日、済州市提供(c)NEWSIS

【10月16日 KOREA WAVE】韓国の路上に設置された衣類回収箱の約72%を個人事業者が運営していることが分かった。困窮する人への寄付だと思って古着を入れる市民も多いが、実際には回収業者が古着を売却して利益を得る仕組みで、運営実態を知った市民から戸惑いや批判の声が上がっている。

ソウル市議会に提出された衣類・繊維の循環利用を支援する条例案によると、全国に約10万5000個ある衣類回収箱のうち、72%を個人事業者が運営している。

回収された衣類は古物業者や輸出業者に売却されるが、その後の処理経路は不透明で、再使用率も低いという。

道路沿いには、自治体の許可を得ずに設置された回収箱や、道路占用許可だけを受けた個人事業者の回収箱も多い。「隣人愛」「リサイクル」などと表示され、公益団体や自治体が運営しているかのような誤解を招く例もある。

条例案には、回収箱の設置場所や運営者、回収した衣類の処理実績などを管理し、市民に情報を公開する仕組みが盛り込まれた。

自治体も回収箱の運営状況や処理量を十分に把握できていない。

韓国環境研究院のチュ・ムンソル研究委員は、ソウル市議会の討論会で「衣類回収箱に関する条例を制定した自治体は全体の約23%にすぎず、回収量や処理量のデータさえ十分に把握されていない」と指摘した。

営利目的の無断設置も確認されている。済州の一部地域では、地域内の回収箱の約40%に当たる330個余りが無許可で設置されていた。民間委託事業の選定から外れた業者2社が設置したものだった。

済州市の関係者は当時、「衣類は持っていけばお金になるため、事業者に選ばれなくても、利益のために回収箱を撤去しない状況だ」と説明した。

こうした実態を知った市民からは、不満の声が上がっている。

ある会社員は「使わない服を困っている人と分かち合うつもりで、ずっと入れてきた。個人業者の収益になると知り、だまされた気分だ」と話した。

自営業者も「寄付箱のように表示して私的な利益を得るのは問題ではないか。正式な寄付団体へ送る方がよい」と述べた。

オンラインでも「自分が出した服が中古品取引サービスで売られていた」「出したワンピースを古着市場で見た」といった書き込みが相次いだ。

別のネットユーザーは「善意で服を整理して入れたのに、個人の利益を増やしただけだった」と不満を示した。寄付の受領証を発行する正式な団体の回収箱かどうか、確認してから利用すべきだとの意見も出ている。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News