メキシコ市の「Kエキスポ」会場で農心のチョ・ヨンチョル代表の説明を聞くイ・ジェミョン(李在明)大統領=9月25日、現地時間(c)news1
メキシコ市の「Kエキスポ」会場で農心のチョ・ヨンチョル代表の説明を聞くイ・ジェミョン(李在明)大統領=9月25日、現地時間(c)news1

【10月15日 KOREA WAVE】韓国食品や化粧品を中心に海外市場で存在感を高める「Kブランド」が、韓国の輸出1兆ドル(約158兆円)時代を切り開く担い手となっている。韓国の食や感性を楽しむことが各国の消費者の日常に浸透するなか、企業の競争力も「韓国で製造して海外で売る」という枠組みから変わりつつある。

現地の好みを把握し、現地で生産し、現地企業とともに成長する「Kブランド3.0」への移行だ。海外進出を果たした「1.0」、事業を拡大した「2.0」を経て、現地の産業や生活に深く結びつく段階を迎えている。韓国が世界の標準を主導するという「Kイニシアチブ」の成否は、こうした現地化にかかっている。

従来は韓国で生産した商品を輸出する方式が主流だった。しかし、物流費や関税の負担に加え、地政学的リスクや供給網の不安定化が進み、従来の方式だけでは海外市場の開拓が難しくなっている。このため韓国企業は、海外に生産拠点を設け、現地で製造・供給する戦略へと転換を急いでいる。

代表例がCJ第一製糖だ。米国の冷凍食品工場の買収などを通じて現地の生産基盤を拡大し、主要拠点を結ぶ供給網を構築した。コスマックスと韓国コルマーも海外の生産施設を基盤に現地の独立系ブランドを育成し、韓国発の化粧品事業の広がりを支えている。

流通企業の海外進出も、新たなモデルを示している。ベトナムやモンゴルなどでは、韓国系コンビニが商品を売るだけの小売店から、暮らしを支える拠点へと進化している。現地の好みを反映したプライベートブランド商品を販売するとともに、カフェ、宅配、金融などのサービスを提供している。

現地化の核心は、生産場所を変えるだけでなく、何を作り、どう売るかを現地の消費者に合わせることにある。企業はAIやビッグデータで好みや購買行動を分析し、国別の専用商品やブランドを投入している。

イ・ジェミョン(李在明)政権2年目の2026年、韓国は初めて輸出1兆ドルを達成すると見込まれている。その実現には、半導体や自動車など主力産業の競争力を維持しながら、食品、化粧品、流通などの新たな市場を開拓し続ける必要がある。Kブランドの地位向上は、個別企業のブランド戦略にとどまらず、国の輸出競争力を高める課題でもある。

大韓貿易投資振興公社(KOTRA)のカン・ギョンソン社長は「米中の覇権競争や関税、中東戦争に見られる不確実性のなかで、企業が機会を生かすことが重要だ」と指摘した。そのうえで「世界の激戦市場で進むKブランドの現地化を通じ、成功戦略を練る必要がある」と述べた。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News