ニューデリーの首相公邸でモディ首相と会談する現代自動車グループのチョン・ウィソン(鄭義宣)会長(左)=同グループ提供(c)news1
ニューデリーの首相公邸でモディ首相と会談する現代自動車グループのチョン・ウィソン(鄭義宣)会長(左)=同グループ提供(c)news1

【10月15日 KOREA WAVE】韓国の現代自動車グループが、今後7年間でインドに約155億ドル(約2兆3000億円)を投資する。巨大な国内市場への対応に加え、中東やアフリカなど「グローバルサウス」向けの輸出拠点として育てる戦略だ。

チョン・ウィソン(鄭義宣)会長は13日、ニューデリーの首相公邸でモディ首相と会談し、投資構想を明らかにした。新工場の建設、研究開発能力の強化、現地供給網の競争力向上、将来技術の開発などに資金を投じる。

チョン・ウィソン氏は「1996年の進出以来、30年間インドとともに成長してきた。インドはグループの将来の成長と新興国市場の拡大をけん引する戦略国家だ」と述べた。

モディ首相との会談は今回で8回目。2015年の首相訪韓から、2024年の現代自動車インド法人上場時の会談など、10年以上にわたり関係を築いてきた。

インドは人口約14億7000万人を抱え、中国、米国に次ぐ世界3位の自動車市場だ。経済協力開発機構(OECD)は9月、2026年の経済成長率を7.1%と予測。国際通貨基金(IMF)も2026年と2027年にそれぞれ7%の成長を見込んでいる。

乗用車販売は2025年の457万台から、2026年には約15%増の525万台に拡大する見通し。一方、完成車の輸入関税は70~110%と高く、価格競争力の確保には現地生産が重要となる。

同グループは現在、現代自動車のチェンナイ第1・第2工場、プネ第3工場、起亜のアナンタプール工場を稼働させている。チョン・ウィソン氏は「プネ工場の稼働で年140万台の生産体制を確保した。インド市場の成長に対応し、新興国への輸出を拡大する」と説明した。

2025年のインド販売は現代自動車57万1878台、起亜28万286台の計85万2164台。シェア18.7%で2位を占めた。中東・アフリカに近い地理的条件と低い製造コストも、輸出拠点としての強みとなる。

将来の移動手段の開発も進める。インドのTVSモーターと電動三輪車の試作車を完成させ、2027年末の商用化を目指す。移動サービス、自動車金融、電気自動車の充電設備、廃車リサイクルなどの新事業も探る。

地域社会への貢献にも力を入れる。障害者の自立支援活動「サマルス」では、障害のあるスポーツ選手への練習資金や設備の支援、啓発動画の制作・配信を進めている。

チェンナイには職業技術学校「HATS」を設立し、自動車の生産・整備、スマート工場、建設、産業安全などの分野で年間約1万3000人を育成する。

業界関係者は「インドを単に販売する市場から、ともに成長する拠点へ変える投資だ。インドを足場にグローバルサウスで主導権を握る狙いがある」と分析した。

現代自動車と起亜は2025年、世界で約727万台を販売し、2022年以来の世界3位を維持した。合計売上高は初めて300兆ウォン(約33兆円)を超え、営業利益は20兆5460億ウォン(約2兆2601億円)と、初めてフォルクスワーゲングループを上回った。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News