韓国・仁川新港のクレーン37基、中国企業が全量受注…発注方式の見直し求める声
このニュースをシェア
【10月15日 KOREA WAVE】韓国の仁川新港の第1-2段階整備事業で導入する港湾クレーン全37基を、中国企業が受注したことが分かった。韓国製の設備や鋼材の需要を増やすため、発注方式の改善が必要だとの指摘が出ている。
業界関係者や、野党「国民の力」のチョ・スンファン議員室が海洋水産省から受け取った資料によると、仁川新港の自動化コンテナ埠頭に設置するコンテナクレーン9基とヤードクレーン28基は、2026年上半期に中国国有企業ZPMCが全量を受注した。
2026年3月時点で韓国内の港湾に設置されたクレーン896基のうち、中国製は510基で56.9%を占める。韓国製は373基、41.6%だった。
鉄鋼業界は、港湾クレーンを国産鋼材の販路を広げられる分野とみている。国内企業がクレーンを製造し、国産鋼材を使えば、設備メーカーの受注と鉄鋼メーカーの販売量をともに確保できるためだ。
釜山新港と光陽港では、こうした連携を発注条件に盛り込んだ。釜山港湾公社と麗水光陽港湾公社は韓国鉄鋼協会と業務協約を結び、設備製造の技術仕様書に国産鋼材の使用を明記した。
その結果、釜山新港の第2-5、第2-6段階ではHD現代三湖とHJ重工業が、光陽港ではHD現代三湖とSMHが、それぞれクレーンの製造を担った。
一方、仁川新港では、運営会社の選定時に国産設備の導入へ3点を加算するにとどまった。
入札が2度不成立となった後、仁川グローバルコンテナターミナル(IGCT)だけが参加し、随意契約で運営会社が決まった。このため、加点だけでは国産設備の購入を促すことが難しくなったという。
結果的に設備の選定が運営会社の価格判断に委ねられ、価格競争力の高い中国企業が全量を受注したとの指摘が出ている。
中国製設備への依存には、保守・修理面の懸念もある。2020年に釜山港で中国製クレーンが倒壊した際は、海外技術者の入国の遅れなどで復旧に90日かかった。購入価格だけでなく、運用の安定性も考慮すべきだとの分析がある。
業界内外では、国産設備や国産鋼材の使用を発注段階から具体的に盛り込むよう求める声が上がっている。
今後の釜山港・鎮海新港開発では、その必要性がさらに高まる。第1段階だけでクレーン198基など、約1兆3000億ウォン(約1430億円)規模の設備需要が見込まれ、国内の鉄鋼・設備業界にも供給機会が生まれる見通しだ。
業界関係者は「発注・契約段階で国産鋼材の使用を具体的に反映しなければ、国内鉄鋼業界は供給機会を確保できない」と述べた。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News