【10月15日 AFP】1991年にアフリカ東部ソマリアから一方的に独立を宣言したソマリランドの中心都市ハルゲイサで14日、数百人が米国とソマリランドの旗を振り、ドナルド・トランプ米大統領がソマリランドをソマリアとは「完全に別の国」と呼んだことを祝った。

ソマリランドは実質的に独立国家として機能しており、ソマリアの他の地域よりも安定し、民主的だと広くみなされている。ただし、これまでに国家として承認したのはイスラエルだけだ。

トランプ氏は12日に米オハイオ州で開かれた集会で、ソマリランドはソマリアとは「完全に別の国だ」と述べた。

ソマリランド当局はこの発言を歓迎し、13日にX(旧ツイッター)に「ソマリランド独自のアイデンティティーと、(ソマリアとは異なる)独自の政治的現実を浮き彫りにするものだ」と投稿。国際社会から国家承認を求める姿勢は「揺るがない」と付け加えた。

ハルゲイサのヘイリヤダ広場で集会に参加したアリ・ハシさんは、「ドナルド・トランプ氏の発言は、米国によるソマリランド国家承認の始まりを意味する」と語った。

SNSで共有された動画や画像には、数百人が集会に参加する様子が映っていた。ただし、AFPはこれらの真偽を独自に確認できていない。

参加者らは米国とソマリランドの旗を振り、「ソマリランドに勝利を」「米国万歳」とシュプレヒコールを上げた。旗の中には、トランプ氏の顔が描かれたものもあった。

参加者の一人、イルハーン・アブディラフマンさんも「大きな進展だ」と歓迎し、「米国がソマリランドを正式に国家承認することにつながるかもしれない」と語った。

さらに「ソマリランドはあらゆる面でソマリアとは異なっており、国家として承認されるに値する」と訴えた。

大学生のモハメド・ヤシンさんは、トランプ氏の発言すべてに賛同しているわけではない。トランプ氏は演説中、ソマリランドという名称を変更することまで提案していたからだ。

それでもヤシンさんは、トランプ氏の発言を歓迎した。

「ソマリランドがすでに国家として承認されたかのような気分だ。祝うべきことであり、私たちにとって大きな勝利だ」と語った。

ソマリランドはアデン湾に面した戦略的要衝に位置し、独自の通貨、パスポート(旅券)、軍隊を持つものの、国際社会から広く国家承認を得るのに苦労している。

イスラエルに続き、米国やアラブ首長国連邦(UAE)、エチオピアなども国家承認するのではないかと期待されたが、これまでのところ実現していない。

これらの国々は、イエメンに近いアデン湾の軍事・貿易上の戦略的拠点として、また不安定なアフリカ東部における民主主義の拠点として、ソマリランドに価値を見いだしている。

だが、分離独立は依然として議論の的となっている。アフリカ連合(AU)などは、他の地域での分離独立運動を助長する恐れがあるとして、強く反対している。

ソマリア政府は本件についてコメントしていない。(c)AFP