労働新聞(c)news1
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【10月15日 KOREA WAVE】北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が、地方工場の建設現場で、画一的な設計を厳しく批判していたことが分かった。北朝鮮の建築専門誌も設計の均一化を「慢性的な現象」と認めており、建設の速さを重視してきた方針に変化が生じるか注目される。

建築専門誌「朝鮮建築」の2026年第3号によると、キム総書記は2024年、咸州郡と成川郡の地方工業工場の建設現場を視察した際、構造や外観がどこも似通っていると叱責した。「新しく建設する地方工業工場は、現場に来なくても平面や立面の構成が分かるほどだ」と述べ、建物の内外に個性がないと指摘した。

咸州郡の食品工場については「機能に合った設計になっていない」と批判し、窓を取り除けば「郡党委員会の庁舎と変わらない」と述べた。衣料工場も「色タイルを替えれば水産事業所、壁のスローガンを替えれば学校の建物だ」と指摘したという。

同誌はキム総書記の発言を紹介し、一定の基準に沿って設計が画一化することを、自らの「欠陥」と認めた。「新しく独特な建築様式を創造し、発展させるべきだ」と強調し、既存の建物を踏襲したり、流行だけを追ったりする設計からの脱却を求めた。

地域の自然環境を生かす必要性も挙げた。海岸の不規則な地形を壊さずに建てる手法を世界的な潮流として紹介し、北朝鮮の山間部や沿岸部でも地形を活用すれば、工事量や費用を減らせるとした。外国の優れた建築様式の導入にも前向きな姿勢を示した。「他国の良いものを、わが国の実情に合わせて取り入れれば、われわれのものになる」と説明し、海外の最新の設計やデザインを受け入れる余地を示した。

ただ、北朝鮮では建築家の自由な研究や国際交流が制限され、新技術や設計の導入には障壁がある。

建設需要は拡大している。「地方発展20×10政策」に基づき、毎年20の地方で近代的な工場の建設が進められ、地方病院の整備も続く。韓国銀行の推計では、2024年の北朝鮮の建設業成長率は12.3%だった。

北朝鮮はこれまで、建設分野で「速度戦」を掲げ、安全性や完成度より期限内の完成を優先してきた。地方工場の現場にも人民軍を大量投入し、迅速な竣工に力を注いでいる。一方、今回の指摘からは、速度重視の限界を認識し、建築の美観や施工品質、専門性を重視する方向を模索しているとの分析も出ている。

しかし、新たな設計をすぐに各地の現場へ広げるのは難しいとの見方が強い。多数の地域で同時に工場を建てる必要があるうえ、建材や専門人材、操業に必要な原料・電力の確保といった課題も抱えるためだ。

最新の設計は、比較的資金に余裕のある平壌の飲食店やホテル、新市街のマンションなど、一部の施設に限られる可能性がある。完成した地方工場でも、原材料不足で操業できず、建物だけが残る例があるという。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News